うさぎの生活スペースであるケージは、どれも同じというわけではなく、素材や大きさなどを考慮してしっかり選んでほしいです。
適当に選んでしまうと、うさぎにストレスを与えてしまったり、掃除がしにくくて大変だったりと後悔することに。
適したケージと正しい飼い方でうさぎが快適に過ごせるようにしてあげる必要があります。
そこで今回は、うさぎをこれから飼うまたは今飼っている人に向けて、うさぎの最適なケージの選び方をご紹介。
すでにうさぎを飼っている人も、今使っているケージが合っているかどうか見直してみましょう。
うさぎのケージの選び方
うさぎのケージは、快適に過ごせるサイズと安全性を重要視してうさぎ専用のものを選びましょう。
うさぎの体の大きさに対してケージが狭い飼い方だと、窮屈でストレスを感じてしまいます。
ケージのサイズはうさぎが横になっても余裕があるくらいが良いです。
エサ皿や牧草入れなど、ある程度ケージの中にものが入ることを想定してサイズ選びをしてください。
また、ケージの安全性についてよく考えずに選んでしまうと、うさぎがケガや病気をしてしまう場合も。
うさぎが快適に過ごせるようなケージの選び方について詳しくみていきましょう。
ケージを選ぶ際に気を付けるポイント
うさぎのケージ選びで特に気にしてほしいポイントが安全性です。
素材や床材の種類に気を付けてケージを選んであげることで、ケガや病気を予防する飼い方につながります。
市販されているケージの素材や床材はいくつか種類があるので、それぞれのメリットやデメリットを考慮して選んであげましょう。
うさぎ用ケージの素材
うさぎのケージで代表的な素材は、金属製かアクリル製です。
一般的なのは、金網で囲われているタイプ。網の隙間からおやつを与えたり指で撫でたりと、ケージの外からでもコミュニケーションを取る飼い方ができます。
金網は給水ボトルや牧草入れなど、固定する必要があるものを設置しやすいです。
ただ、隙間からうさぎがケージをかじって歯に負担をかける恐れがあります。
かじり癖のあるうさぎにはアクリル製で囲われたタイプのケージがおすすめ。
うさぎの様子も見やすく、ケージかじりを防止することができます。
ビニールコーティングのケージは避けよう
金網をビニールコーティングをしてあるケージは、うさぎがかじると簡単に剥がれてしまいます。
コーティング材を誤って吞み込んでしまったり、剥がれた部分が体に当たってケガをしたりする恐れが。
ビニールコーティングがしてあるケージでの飼い方は、こうした危険が潜んでいるのでできれば避けたほうが安心です。
床材について
うさぎのケージの床材には以下の種類があります。
- 金属製
- プラスチック製
- 木製
ケージの床材は材質によって、耐久性やうさぎの足にかかる負担、掃除のしやすさに差があります。
金属製は丈夫で長く使うことができるので、体重が重たい大型のうさぎに向いています。
下に排泄物が落ちやすく、掃除の際に手間がかからないので衛生的です。
しかし、かじって歯を痛めてしまう恐れがあるので、かじり癖のあるうさぎにはおすすめしません。
その反面、プラスチック製はかじられる心配が少ないですし、うさぎの足にも優しいです。
ただ、耐久性は金属製に劣るので、体重が重たいうさぎだと沈み込んでしまう恐れがあるので注意してください。
木製の床材はすのこタイプが一般的で、こちらもうさぎの足に負担がかかりにくいです。
デメリットとして、排泄物が浸み込んでしまうのでマメに掃除をしないと汚れやニオイが気になります。
洗っても乾きにくいので洗い替えを用意しておく必要があります。
かじり木の代わりにもなりますが、かじった部分でケガをする恐れがあり、場合によっては頻繁な買い替えを必要とするケースも。
床材はメリットとデメリットを踏まえた上で、うさぎに合う最適なものを選んであげましょう。
ケージを置く場所にも気を付けよう
せっかくうさぎにとって良いケージを用意しても、間違った置き場所での飼い方で体調を崩してしまうことがあります。
ケージの置き場所は直射日光を避け、空調の風が直接当たらないところが好ましいです。
温度変化の影響を受けにくい場所にしてあげることで、うさぎの体への負担が少なくなります。
また、大きな音はうさぎがストレスを感じることがあるので、テレビや出入りの多いドア付近も避けるのが無難です。
うさぎをケージの外に出す際に落下することがないように、高いところへの設置はやめましょう。
ケージと併せて用意すべきもの
うさぎを飼うためには、ケージと一緒に以下のグッズも用意しましょう。
- 給水ボトル
- 牧草入れ、ペレット入れ
- トイレ
- ステップやスロープ
- おもちゃやかじり木
- マット
- ヒーター
上記のグッズはケージの中に入れておく必要があるものです。
それぞれの飼育グッズについて、チェックしていきましょう。
給水ボトル
うさぎの給水ボトルはケージの外側に取り付けるタイプが多いです。
飲み口だけ中にある状態なので、ケージのサイズに関係なく設置できます。
うさぎの体格に合わせて飲みやすい高さに設置してあげましょう。
飲み皿に水が溜まる仕様になっているものもあるので、上手く飲めない場合は違うタイプのものを試してみてください。
牧草、ペレット入れ
牧草入れはケージに固定できるタイプにすると、ひっくり返して散らかされる心配がありません。
床に落ちた牧草は食べないうさぎもよくいるので、こぼれにくい形状になっているものが良いでしょう。
ペレット入れはお皿タイプが主流で、陶器やプラスチック製のものがあります。
プラスチック製は安価で手に入りますが、破損したりひっくり返されたりすることも。
ペレットが散らばると片づけるのに大変なので、重みのある陶器タイプがおすすめです。
トイレ
うさぎのトイレは角につけられる三角か、四角い形が一般的。
トイレはひっくり返されると掃除が大変なので、プラスチック製のトイレであればケージに固定できるものがおすすめです。
重たい陶器製のトイレもありますが、プラスチックに比べると値段が高くなります。
ステップ・スロープ
ケージの出入り口に設置するステップまたはスロープも併せて準備しておきましょう。
ジャンプ力のあるうさぎは骨が軽いという特徴がありますが、その分骨折もしやすいです。
ケージの段差でジャンプをしてケガをしないように、ステップやスロープが活躍します。
若くて元気なうちは必要ないようにも感じますが、シニア期に入れば必要不可欠。
予期せぬケガを防ぐためにも用意しておきましょう。
おもちゃ、かじり木
うさぎのストレス発散のためにも、ケージにおもちゃを入れてあげると良いです。
特にお留守番の時間が長めのうさぎにはかじり木がおすすめ。
遊びとしてはもちろん、歯の病気である不正咬合の予防にもなるので一石二鳥です。
かじり木はケージに固定するタイプや床に置いておくタイプ、風味がついているタイプなど種類も豊富。
うさぎの好みを探って取り入れてみてください。
マット
夏の暑い時期にはひんやりする冷却マットを、冬は冷え防止にわらや布製のマットをケージに敷いてあげるとうさぎの体温調整の助けになります。
うさぎは気温変化に強くないので、季節に合わせてマットを活用した飼い方で、体調を崩してしまうリスクを減らせます。
布製のマットを取り入れる場合は、爪が引っ掛からない毛足の短いものを選びましょう。
ヒーター
冬の寒さをしのぐためにはケージ内にヒーターがあると安心です。
空調で室温を保てる場合は必要ありませんが、寒い地域に住んでいたり、室温調整が難しかったりするのであればヒーターの導入を検討してみてください。
動物用のヒーターはコードがかじられないように保護されているので安心して使用できます。
床に敷くホットカーペットや上から吊るすタイプなど種類がいくつかあるので、扱いやすいものを選びましょう。
うさぎのケージレイアウト
うさぎのケージの中には様々な飼育グッズを入れる必要がありますが、適当な位置に配置するとお世話がしにくくなってしまいます。
うさぎの飼育がしやすくなるように、レイアウトの仕方や注意点についてみていきましょう。
レイアウト時の注意点
うさぎのケージレイアウトで気を付けたいのが、物を入れすぎてうさぎがくつろげるスペースが無くなってしまうこと。
ケージ内は必要最低限の飼育グッズのみを入れてごちゃつかないようにしましょう。
おもちゃやかじり木はお気に入りの物が1つあれば充分なので、複数入れる必要はありません。
飼育グッズがケージの中にあっても、うさぎが横になって休めるくらいの広さが確保できていれば大丈夫です。
基本形のレイアウト
基本的なうさぎケージのレイアウトは、牧草入れ・トイレ・給水ボトルが常時中にある状態です。
うさぎがひっくり返してしまうのを防ぐために、ケージに固定しておくと散らかる心配が少なくなります。
給水ボトル周辺は濡れる可能性が高いので、牧草入れとは離れた位置に設置することをおすすめします。
また、ペレット入れはエサが入っていない状態のときは、ケージの外に出しておくほうが衛生的です。
その他、必要であればかじり木などのおもちゃを入れてあげましょう。
うさぎが高齢の場合
高齢のうさぎは、足腰に配慮したレイアウトにしてあげましょう。
もしもケージ内にロフトがある場合はケガ防止のために撤去する必要があります。
飼育ケージの出入り口にはスロープやステップを設置して、ジャンプしなくても外に出られるようにしてあげると良いです。
また、トイレも高さの低いタイプにして、うさぎの足腰になるべく負担が少なくなるようにしましょう。
おすすめのうさぎ用ケージ
市販されているおすすめのうさぎ用ケージを5つピックアップしました。
これからうさぎを飼う人、またはケージの買い替えを検討している人はぜひ参考にしてください。
マルカン うさぎのカンタンおそうじケージ ワイドB
幅が90cm、奥行きが60cmなので、飼育グッズを入れてもうさぎが広々と過ごせます。
側面と天面に扉がついており、飼育グッズの出し入れがしやすく便利。
プラスチック製のすのこは汚れてもサッと洗えるので掃除が簡単にできます。
床材の下は引き出せるトレイになっており、お手入れが楽なのでおすすめです。
おしっこの飛び跳ね防止カバーや移動しやすいキャスターがついており機能性も充分。
掃除のしやすさ、使い勝手の良さを求めている人にチェックしてほしいケージです。
マルカン うさぎのスッキリおそうじケージ
床とトイレが一体型になっており、2つに分かれた引き出し式のトレイでとにかく掃除がしやすいです。
天面と側面に2か所扉がついているので、お世話も楽にできます。
正面扉がそのままスロープになるため、うさぎがケージから外に出るときもスムーズ。
毎日の掃除を楽にしたいという人におすすめのケージです。
KAWAI C・A・T コンフォート 80
ロフト付きで広々としたケージなので、体が大きいうさぎの飼育に向いています。
取り外しできるロフトは好きな位置や高さに変えることが可能。
運動不足解消になるので若い年齢のうさぎにもおすすめです。
引き出し式のトレイで簡単に掃除ができるようになっています。
充分な広さでケージ内のレイアウトを自由に楽しみたいという人にはおすすめのケージです。
SANKO C32 イージーホーム80 ローメッシュ
細かい網目でうさぎがケージをかじりにくい仕様になっています。
横幅81cm、高さが66cmと大きめのケージなので、大型のうさぎでもストレスを感じさせません。
左右に分かれた引き出しトレイで掃除の際も手間いらず。
天面はフルオープン、正面扉はワイドなので、お世話がしやすい特徴があります。
大型のうさぎを飼いたいまたは飼っている人にぜひおすすめしたいケージです。
アイリスオーヤマ 掃除のしやすいラビットケージ
床が木製のすのこなのでうさぎの足に優しいケージです。
フルオープン可能な天面扉は、掃除の際にトイレやすのこが取り出しやすくて便利。
正面扉がスロープになるので、うさぎが出入りする際にケガをするリスクが少なくなります。
排泄物を片づけるためのお手入れスコップがセットになっているのも嬉しいポイント。
床材が木製のケージを探している人におすすめです。
うさぎがケージを噛んでしまう
うさぎはストレスや退屈さを感じているとケージをガジガジとかじることがあります。
歯に負担のかかる行動で、不正咬合という歯の噛み合わせが悪くなる病気を招く原因のひとつです。
もしもケージをかじる行動を発見したら、まずはケージのサイズや室温など飼い方を見直してみましょう。
うさぎに留守番をさせる時間が長い場合は、ケージの中にかじり木やトンネルなどおもちゃを取り入れてみることをおすすめします。
さらに1日1回はケージの外に出してあげる飼い方だと、運動不足解消やストレスの発散につながります。
うさぎの健康維持になるので、ケージかじりの有無に限らずに遊びはしっかりと取り入れた飼い方をしてあげてください。
まとめ
- うさぎの体格に合った広さを考慮してケージを選ぶ
- ビニールコーティングは避けるなど、安全性にも配慮して選ぶと良い
- ケージ内のレイアウトは必要最低限の飼育グッズだけにしておく
体重が重めのうさぎには足に優しくて丈夫な床材にしたり、かじり癖がある場合はかじられにくいケージにしたりするなどその子に合ったケージを選びたいですね。
1番は狭すぎないことなので、余裕を持った大きさのケージを選んであげてください。
最適なケージでうさぎに不自由のない飼い方を目指しましょう。
様々な小動物を飼ってきた私が、もっと気軽に小動物の飼い主同士がやり取り出来たり、落ち着くコミュニティだったり、悩んだ時に質問しあえる環境が欲しくてサービスを提供しています!
飼い主の皆さん自身も、もちろんペットもより快適で幸せに暮らすために、ぜひ一度ご覧ください!