チンチラとうさぎの違いは?飼いやすさや値段の比較から相性の良さまで

チンチラとうさぎの違いは?飼いやすさや値段の比較から相性の良さまで

よく耳にするのがチンチラとうさぎは同じ仲間ではないかという意見。

どちらも草食動物の哺乳類であり、見た目の雰囲気も似ている部分を感じます。

しかし、動物の分類をみてみるとチンチラはげっ歯目、うさぎは重歯目に属しており、まったく違う動物であることが分かります。

本記事では、似ているチンチラとうさぎの特徴を比較しながら、その違いを明らかにしていきます。

チンチラとうさぎのどちらをお迎えするか迷っている人は、それぞれの特徴をチェックしていきましょう。

目次

うさぎとは

飼い主に撫でられるうさぎ

うさぎは重歯目ウサギ科に属している動物です。

種類によって体の大きさも様々ですが、人気の高いネザーランドドワーフの場合だと体長30cm前後、体重は1㎏ほど。

前歯が前後で二重になっていることが大きな特徴で、この部分がチンチラとは決定的に違います。

昔はチンチラと同じげっ歯目の仲間だと考えられていたのですが、この前歯の違いがはっきりしたことで分類が分かれたのです。

見た目の特徴としては縦に長い耳がチャームポイントなうさぎ。

種類が豊富で垂れ耳・立ち耳・長毛など見た目の個性が豊かな特徴があります。

前歯が重なっていること、耳が大きいことの2点がチンチラとの大きな違いです。

チンチラとは

飼い主と触れ合うチンチラ

チンチラはげっ歯目チンチラ科に属するネズミの仲間で、体長は30cm前後、体重は400g~800gです。

モルモットやデグーもげっ歯目に属しており、ネズミ目と呼ばれることも。

うさぎとの大きな違いとしては、15cm前後の長いしっぽを持っていることです。

チンチラは俊敏な動きにジャンプが得意なため、長いしっぽはバランスをとる際に役立っています。

チンチラとうさぎの違い

気になるチンチラとうさぎの違いについてまとめてみました。

スクロールできます
対象価格飼いやすさ寿命食性性格活動時間
チンチラ30,000円前後~誰でも飼いやすい10年~15年草食活発で好奇心旺盛
飼い主に甘える
夜行性
うさぎ8,000円前後~誰でも飼いやすい7年~8年草食種類によって傾向がある
自己主張が強め
薄明薄暮性

似ている部分もありますが、こうして比べてみるといくつか違いがあることが分かります。

チンチラとうさぎそれぞれの違いに詳しく迫っていきましょう。

チンチラとうさぎの値段の違い

チンチラの値段はスタンダードカラーのグレーであれば30,000円前後。

うさぎは雑種をあらわすミニウサギという種類であれば、8,000円前後の値段でお迎えできることが多いです。

どちらの値段も最低ラインで、希少性のある種類やカラーになるとこれよりも高額に。

うさぎの方がペットとしての普及率が高く流通量が多いことから、最低価格はチンチラよりも安価だと考えられます。

チンチラもうさぎも値段に大きく幅がある

チンチラには10種類を超えるカラーが存在し、うさぎは国内では10種類ほど流通しています。

それぞれのカラーや種類によって、値段には大きな幅があります。

チンチラの場合は野生本来の姿であるグレーであれば30,000円前後の値段ですが、それ以外のカラーになると50,000円以上であることが多いです。

よく学校などで飼育されているうさぎはミニウサギという名の雑種で、基本的には10,000円以下でお迎え可能。

人気のあるネザーランドドワーフやホーランドロップなどの純血種になると、50,000円前後からが相場です。

チンチラもうさぎも希少種であればあるほど値段が上がり、中には100,000円近くなることも珍しくありません。

お迎えの際は希望のカラーや種類について、よく調べておくことをおすすめします。

チンチラとうさぎの飼いやすさ

チンチラとうさぎはどちらも飼いやすい小動物で、その飼いやすさからペットのお迎えが初めての人にもおすすめできるほどです。

どちらも鳴き声が気になりませんしニオイも少ないので、一人暮らしの人でも飼いやすい小動物だといえます。

お世話の内容は、掃除・エサやり・室温管理・お手入れがメインで、どれもシンプルで手間がかかりません。

基本的にはケージ飼いであることも飼いやすさの理由の1つです。

チンチラとうさぎの寿命

チンチラの平均寿命が10年~15年であることに対し、うさぎは7年~8年だといわれています。

小動物の中でもチンチラが特別長生きする傾向にあり、うさぎはどちらかといえば平均的な寿命です。

それぞれの寿命について詳しくみていきましょう。

20年以上生きる可能性もあるチンチラ

犬や猫と変わりない寿命の長さが特徴的なチンチラ。

中には20年以上生きた個体もいるというから驚きです。

長生きの要因として、標高が高く気温の低い地域に生息していることから、細胞が老化するスピードがゆっくりであるためではないかと考えられています。

加えてほかの小動物に比べると、病気になりにくい丈夫な体であることも長生きの要因の1つです。

平均寿命が7~8年のうさぎ

うさぎの平均寿命は7年~8年で、小動物の中では平均的です。

ストレスの影響を受けやすい繊細な一面があるので、体調管理には十分な注意が必要。

10年近く長生きすることもあるので、うさぎにとって快適な飼育環境で過ごさせてあげることが大切です。

チンチラとうさぎの食べ物の違い

餌を食べるチンチラ

同じ草食動物のチンチラとうさぎは食事の内容がほとんど似ています。

どちらも主食は牧草で、好きなタイミングで好きなだけ食べられるように常にたっぷりと用意しておきます

主食の牧草に加えて副食の位置づけになるのがペレット。

牧草では補えない栄養素を摂取させる目的で与えます。

チンチラもうさぎも食事は牧草とペレットのみで問題ないですが、おやつや食事のトッピングとして野菜や果物を与えることも可能です。

大きな違いは生野菜

食事の内容に大差がないチンチラとうさぎですが、野菜の与え方には注意が必要です。

乾燥した山岳地帯に生息しているチンチラは水分量が多い生野菜を食べられるようにお腹の環境が整っていません

与えるとお腹を壊して下痢をする可能性が高いので、チンチラに生野菜はNGです。

チンチラに野菜をおやつとして与えるなら、乾燥チップなどが適しています。

反対に、うさぎには生野菜を副食として与えることが可能です。

チンチラよりは生野菜に耐性があるものの、与えすぎは水分の摂りすぎでお腹を壊す原因に。

うさぎに生野菜を与える目安量は牧草とペレットの10分の1以下です。

同じ草食動物でも、生息している環境が食事の内容に大きく影響を与えていることが分かります。

チンチラとうさぎの性格の違い

性格は個体差もあるため一概には言えませんが、こんなタイプが多いという傾向は存在します。

チンチラもうさぎも見た目からはおとなしそうな印象を受けますが、知らない人に対しては基本的に警戒心を抱くことが多いです。

しかし、信頼関係のある飼い主にしか見せない知られざる性格も存在します。

チンチラとうさぎのそれぞれの性格の違いをみていきましょう。

甘えん坊なチンチラ

警戒心は強いが甘えん坊なチンチラ

チンチラはとても甘えん坊な個体が多く、甘えたいときは飼い主のそばを離れなかったり、触ってほしくて催促してきたりします。

知能が高いチンチラは、名前を呼ぶとそばに来てくれることも。

ただ、常に甘えん坊というわけではなく、気分が乗らないときは素っ気ないこともあります。

チンチラのツンデレな一面に翻弄される飼い主も多いです。

自己主張が強いうさぎ

自己主張が強めなうさぎ

うさぎは種類によって性格の傾向に違いがあり、なつきにくい子もいれば好奇心旺盛でフレンドリーな子、温厚でマイペースな子などさまざまです。

種類問わず共通しているのはチンチラに比べて自己主張が強めだということ。

うさぎはストレスを感じたときに足をダンッと踏み鳴らします。

この行動はエサが欲しい、外に出たい、触ってほしいといった要望があるときにもみられることが多いです。

構ってほしいタイミングで床を踏み鳴らして強気に甘える姿は、誰でもメロメロになるはずです。

チンチラとうさぎの生活リズムの違い

似ている部分が多いチンチラとうさぎですが、生活リズムはどうでしょうか。

実は活発になる活動時間はそれぞれで異なり、チンチラは夜行性、うさぎは薄明薄暮性(はくめいはくぼせい)です。

夜行性はイメージしやすいですが、薄明薄暮性は聞きなれない人も多いはずです。

チンチラとうさぎの活動時間の詳細についてみていきましょう。

チンチラは夜行性

夜行性のチンチラは日が暮れた頃から早朝にかけて活発に活動します。

昼間はほとんど眠って過ごしているので、お世話やスキンシップは夜に行うのがベストです。

ただし個体によっては飼い主の活動時間に合わせて行動したり、昼間にエサを食べるために起きたりすることもあります。

うさぎは薄明薄暮性

うさぎは薄明薄暮性(はくめいはくぼせい)といって、明け方と夕方に活動が活発になります。

あまり聞き馴染みがない言葉ですが、実は犬や猫も薄明薄暮性の動物なのです。

この活動時間を考慮すると、うさぎを遊ばせるのは夕方頃がぴったりだといえます。

また、チンチラと同様にうさぎも飼い主に合わせて昼間に活動する場合もあります。

チンチラとうさぎの相性は?一緒に飼える?

多頭飼いされているうさぎ

同じ草食動物で飼育環境に大きな違いがないため、チンチラとうさぎは一緒に飼いやすいといえます。

相性が良いというわけではありませんが、絶対に悪いとも言い切れません。

しかし、違う動物であることは明らかで、お互いに警戒心が強い一面もあります。

チンチラとうさぎのどちらかまたはお互いが恐がったり攻撃をしたりする場合は、同じ部屋での飼育が困難になることも。

仲良くできるかどうかは相性があるので、実際に対面させてみないと分かりません。

相性にもよりますが、穏やかでマイペースな性格同士であれば一緒に過ごせる可能性が高いです。

チンチラウサギといううさぎも居る

チンチラうさぎ

チンチラウサギとは、チンチラの毛並みと見た目に近付けるために品種改良にて生まれたうさぎです。

チンチラのように手触りの良い美しい毛皮を手に入れるために生まれた歴史があり、以下の3種類に分かれます。

チンチラウサギの種類特徴
アメリカンチンチラウサギアメリカ原産で平均体重は5㎏
現在は数が少ない
ジャイアントチンチラウサギアメリカ原産で平均体重は7.5㎏と大型
一度の妊娠でたくさんの子供を産み、成長が早い
スタンダートチンチラウサギフランス原産でチンチラウサギのベースである種類
平均体重は3.5㎏とこの種の中では小柄
チンチラウサギの種類

チンチラウサギは体格が良く、最も大きく育つジャイアントチンチラウサギは7.5㎏が平均体重。

うさぎの中でも人気が高いネザーランドドワーフの平均体重が1㎏であることを考えると、その大きさがよく分かります。

また、チンチラウサギはほかのうさぎに比べて知能が高く、毛色もチンチラによく似た青みのあるグレーです。

チンチラウサギはその名に負けないくらい、チンチラに似ている部分が多いうさぎだといえます。

まとめ

チンチラとうさぎは似ているようでまったく違う小動物です。

それぞれにしかない魅力があるので、どちらをお迎えするか迷う人も多いはず。

チンチラとうさぎの生活リズムや性格などの特徴を考慮しながら決定してみましょう。

どちらを選んでもその可愛さに癒されること間違いなしです。

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チンチラとうさぎの違いは?飼いやすさや値段の比較から相性の良さまで

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この記事を書いた人

小動物飼養販売管理士。
小動物専用SNS「すもあに」開発者。
自身もハムスターや小鳥、デグーにモモンガと多数の小動物を飼育。

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