ハムスターの結膜炎は、よく起こる病気です。
ハムスターは外敵から身を守るために体調不良を表にはあまり出しません。
目が開けにくそうだったり目の周りが赤い、目やにが出るなどの場合は結膜炎になっている可能性があります。
今回はハムスターの結膜炎とは何か、どのように見分けるのか、原因から治療や予防方法までを解説していきます!
ハムスターの結膜炎とは?
ハムスターの結膜炎とは、黒目の外側にある白い結膜部分が炎症を起こして赤くなっている状態です。
結膜炎の症状としてはいくつか考えられます。
炎症を起こすことで目が腫れる、痒みが出るため気になって目をかく仕草をします。また、目をかくことで出血が見られることも。
その他にも目を開きにくそうにしたり、涙が出たり目やにが出たりします。
ちなみに結膜炎と似た症状で、角膜炎が疑われる場合もあります。
結膜炎が悪化する前に動物病院へ
結膜炎は悪化することが多いため、症状が疑われる場合は動物病院へ連れて行ってあげるようにしましょう!
特にハムスターは体が小さく病気やケガの進行が早いです。そのため早期の治療が大切になります。
動物病院に連れて行く際には巣材や砂浴びトイレ用の砂など、目に入って悪化する恐れのあるものは入れないように注意しましょう。
また、ほこりが出やすい巣材や砂浴びトイレ用の砂などは症状が改善するまで入れないようにしましょう。
いつ頃から異変に気付いたのか、掃除の周期なども伝えられるとベターです。
動物病院では診察費の目安
動物病院は自由診療で、受診料や治療費などの基準がないです。そのため受診や治療、薬などの金額は動物病院が自由に設定する形になります。
あくまで相場という形で目安にしていただきたいのですが、ハムスターを動物病院で診てもらう場合の相場は5,000円〜10,000円程度と考えてください。
初診料が1,000円〜5,000円程度、薬代が500円前後です。そこに処置や場合によってはレントゲン検査が最大で+10,000円程度掛かってきます。
再診療の場合は500円〜1,000円程度になります。
私も何軒か行きましたが病院によって費用が違ってくるのと再診療の方が安いので、口コミ等を参考に行きつけの病院を持っておくのがおすすめです。
ハムスターが結膜炎かどうかの見分け方
ハムスターが結膜炎になっていると疑われる症状について詳しく解説していきます。
結膜炎の見分け方の参考にしてください。
目を開けるのがつらそう、頻繁にかいている
結膜炎は炎症のため、痒くなる・目が腫れるという症状が発生します。
目が腫れると目を開けにくくなるため目を開けづらくしている仕草をします。
また、腫れることで気になったり、痒くなるため目を頻繁にかくような仕草も見られます。
目やにが多くでたり涙が出る
結膜炎などが原因で目やにや涙が出ることがありますが、目やに・涙が見られたら必ず結膜炎等の病気というわけではありません。
ハムスターは病気だけでなく、老化が進むことでも目やにが出やすくなります。
高齢になるにつれて目の各機能が衰え、涙の分泌や目の潤いを保つ働きが弱まり、目のトラブルが発生しやすくなります。
目やに・涙が見られる際には結膜炎だけではなくウイルスへの感染によって発症する風邪や肺炎などの病気も原因になります。
くしゃみ・鼻水・咳といった症状が見られない場合は結膜炎・角膜炎が疑われますが、掃除の周期・方法が適切であれば老化による可能性も高いので、目やに・涙が見られた時は掃除が適切かどうかを一つの基準に考えてみてください。
まぶたが腫れたり目が赤い
まぶたが腫れる、目の周りが赤くなるのは結膜炎の典型的な症状です。
この場合は結膜炎の可能性が高いので、すぐに動物病院に連れて行ってあげるようにしましょう。
ハムスターが結膜炎になる原因
ハムスターが結膜炎になる大きな原因は飼育ケージ内の不衛生があります。
ただしケージを綺麗にしていれば必ず結膜炎を防げるという訳ではないので、衛生環境以外の原因も理解しておきましょう。
飼育ケージの衛生環境
ハムスターの飼育ケージの掃除を怠っていると、ケージの中が不衛生になり細かいゴミやホコリが増えます。
ゴミやホコリ、床材が目に入り、こすり過ぎることで炎症を起こしてしまいます。
また、自分の尿などがついた手で目を触ることでアンモニアが目に入ることなども炎症を起こす原因となります。
適切な頻度と方法でケージを掃除していないとこのような衛生環境の悪化に繋がってしまいます。
細菌感染の可能性
何らかの原因で細菌が目に入り炎症を起こすこともあります。
そもそもケージ内が不衛生であることで細菌が発生する可能性が高くなります。
そのためケージの衛生環境を保つことは、細菌感染の可能性を減らすことにも繋がります。
床材などのアレルギー反応
ケージ内を清潔に保っていても炎症を起こす可能性があります。
原因として多いのが巣材にしてる素材のアレルギー反応によるもの。結膜炎が慢性化してしまっている場合、巣材の素材の見直しも検討しましょう。
また、毛繕いをしている最中などに自分で目を傷付けてしまって炎症を引き起こしてしまうこともあります。
ハムスターは元々目が飛び出ているので傷付けてしまいやすいです。多頭飼いをしている場合喧嘩によって傷付けてしまうことも。
ハムスターの結膜炎の治療方法
ハムスターが結膜炎になってしまった場合、どのような治療方法があるのでしょうか?
一時的に治療をして治しても再発や慢性化することも多いため、根本の原因を理解した上で治療することが重要です。
自然治癒では治らないのか
ハムスターの結膜炎は自然治癒で治ることもありますが、明確な原因がわからない場合は自然治癒させることは難しいです。
複数の原因がある場合や、他の病気と併発している場合もありますので、結膜炎が疑われる場合は基本的には動物病院で診てもらうのがおすすめです。
点眼薬や飲み薬での治療
動物病院等で診てもらった場合、炎症を抑えるための点眼薬や、同じ成分が入った飲み薬を処方される場合が多いです。
病院で処置してもらえることもありますが、家で治療する際には投与する際に目を傷付けないように気を付けましょう。
手で捕まえた状態で目薬を差そうとしても動き回ってしまうため、おやつなどを食べている際に上から垂らすのがおすすめです。飲み薬の場合も餌やおやつに混ぜてあげると与えやすいです。
アレルギーの場合はアレルギーの原因を取り除く
アレルギー反応によって結膜炎になってしまっているハムスターの場合は、アレルギーの原因を取り除いてあげることが一番の治療方法です。
多くの場合は床材に使用されている素材がアレルギーの原因になるため、現在使用している床材の素材を確認し、他の素材を使用している床材に変えてあげましょう。
床材を変える場合、ワラなどの目に入りやすい素材が入っていないかどうかも確認しましょう。
結膜炎の予防方法
一度結膜炎を治療しても、再発することも多いです。
基本的には根本的な原因を取り除かない場合結膜炎になってしまう可能性が高まるので、一度結膜炎になったことがある子は再発防止のために、まだ結膜炎になったことがない子の場合でも対策をするようにしましょう。
ワラなどの目に入りにくい素材、アレルギーを起こしにくい床材に変える
床材はワラなどの目に入りやすい素材が入っていないこと、アレルギーを起こしにくい素材であることの2点に気を付けましょう。
紙やティッシュ、綿などを床材にする方もいらっしゃいますが、爪に絡まって怪我につながる可能性もありますし、アレルギーに繋がるホコリが出やすいため避けましょう。
アレルギーが出にくい床材は土や広葉樹チップなどですが、土は衛生環境を清潔に保つことが難しいため上級者向けであると言えます。
上記のような広葉樹タイプのチップがおすすめです。針葉樹は安いですがホコリが舞いやすいので注意が必要です。
床材の袋の底に細かいクズが溜まりやすいので、底に溜まっている床材まであげないようにすることもポイントです。
もし広葉樹でもアレルギー反応が出てしまう場合は、紙製の床材なども検討しましょう。
ホコリなどが溜まらないように定期的に掃除をしてゲージの中を清潔に保つ
日が経つほどホコリなどが溜まりやすくなるため、定期的にケージは掃除してあげましょう。
基本的には最低でも週に一回ケージを丸洗いしてあげましょう。
他にもトイレ砂など汚れやすい部分は数日に一回掃除しましょう。
私の飼育の経験上、掃除しやすいケージを選ぶことで掃除の面倒さが軽減されます。おすすめのケージも紹介しているのでぜひご覧ください。
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