ハムスターの目やにの原因は?取り方や目が開かない時、病気かどうか確かめる

ハムスターの目やにの原因は?取り方や目が開かない時、病気かどうか確かめる

クリっとしたつぶらな瞳がチャーミングなハムスターですが、目のトラブルについてご存じでしょうか。

よくあるのが、目やにが出てしまっている状態です。

ひどいと目が開けられなくなったり、目の腫れを引き起こすこともあり侮れません。

そこで今回はハムスターの目やにについて、原因や対処法を紹介していきます。

あなたのハムスターの目の健康を守りましょう。

目次

ハムスターの目やにの原因は大きく2つ

ハムスターの目やにの原因は大きく2つ
ハムスターの目やにの原因は大きく2つ

ハムスターの目やにの原因は主に以下の2種類があります。

  • 病気にかかっている
  • 高齢による影響

どちらの原因でも、全てのハムスターに起こり得る可能性があります。

2種類の原因について、細かくみていきましょう。

病気が原因の場合の目やに

目の病気が原因で目やにが出ている場合は、様々な症状が現れます。

まずは目の病気ごとの症状を特徴と併せて解説します。

ほこりや床材などによるアレルギーが原因の目やに

人間と同じようにハムスターにもアレルギー症状はあります。

ハウスダストや床材がハムスターに合わないと、アレルギー反応として涙や目やにが出るのです。

アレルギーが原因として疑われる場合は、まずケージ内を掃除しましょう。

ハムスターのケージを掃除して目やにが治ることも
ハムスターのケージを掃除して目やにが治ることも

ケージ内を清潔にして、新しい床材に交換するだけでも目やにが治まることがあります。

床材にはウッドチップや牧草、紙製など種類がいくつかあるので、違う素材のものに変えてみるのも良いかと思います。

ケージは週1程度行いましょう。掃除しやすいケージを選ぶことも重要です!

結膜炎が原因の目やに

アレルギーと併発して起こりやすいのが結膜炎です。

アレルギーからくる痒みやほこりなどの汚れが目に入ることで発症し、目やにが出てしまいます。

また、ウイルスや細菌の影響で炎症が引き起こされることが多いのも結膜炎の特徴です。

不衛生な状態はウイルスや細菌が発生する原因となるので、ケージの掃除は怠らずに定期的におこなうことが予防につながります。

ハムスターの目は眼球が前に突出しているため、汚れが入りやすいので日ごろから注意しましょう。

角膜炎が原因の目やに

角膜炎とは眼球の表面にある角膜が傷つくことで炎症を起こしている状態です。

涙や目の充血、腫れ、目を擦ってしきりに気にする様子が見られるでしょう。

ケージ内の床材や遊び道具に当たって目に傷がつくこともありますし、多頭飼育をしているのであれば喧嘩が原因になることも。

角膜炎は傷に菌が入るとさらに悪化してしまうので、早めに動物病院に連れて行くのが望ましいです。

早い段階の治療であれば、目薬だけで目やになどの症状が落ち着くかと思います。

角膜炎を繰り返さないためには、床材に混ざった木片・巣箱や回し車に突出した部分がないか確認してみましょう。

目を傷つける恐れがあるものを取り除いてあげることで、再発防止につながります。

風邪や肺炎が原因の目やに

ウイルスへの感染によって発症する風邪や肺炎でも目やにの症状は現れます。

ほかにもくしゃみ・鼻水・咳といった症状も目立つでしょう。

完治することで自然と目やにも治まるので、まずは動物病院へ連れて行くのが1番です。

霰粒腫(さんりゅうしゅ)やマイボーム腺腫が原因の目やに

霰粒腫(さんりゅうしゅ)、マイボーム腺腫を分かりやすく言い換えると「ものもらい」です。

マイボーム腺はまぶたの裏側にある涙の油層を作る分泌腺のことをいいます。

炎症など何らかの原因でマイボーム腺からの分泌が上手くいかなくなることで、分泌物が溜まって目の腫れ・目やに・目が開けられないといった症状が。

悪化するとどんどん腫れがひどくなりますので、ハムスターのためにも早めに動物病院へ連れて行ってあげてください。

ハムスターの目が白や赤の場合

ハムスターの目が赤くなっている場合は、炎症を起こして充血していることが考えられます。

この場合は結膜炎角膜炎になっている可能性が高いです。

また、眼球が白っぽく濁って目やにが出ているのであれば、白内障が疑われます。

高齢になるにつれて白内障の発症率が高まりますが、完治することは難しいです。

進行すると目が見えなくなるので、ケージでケガをしないように配慮してあげるほか、目やにもこまめに取り除いて過ごしやすいようにケアしてあげましょう。

目が傷付いている場合も

ハムスターの目はぷっくりと外側に盛り上がっているので、目を傷つけやすいです

ハムスターの目は外側に盛り上がっている
ハムスターの目は外側に盛り上がっている

傷がつくと、目やに・充血・涙がでる・目を気にするといった症状が現れます。

ケージ内の床材や巣箱に目が当たったり、多頭飼育をしているのであれば、ほかのハムスターとの喧嘩が傷の原因に。

目の痛みや違和感から擦ったりすることで傷口から細菌が侵入し、最悪失明してしまうこともあるので早めの対応が必要です。

老化や老衰が原因の目やに

ハムスターは病気だけでなく、老化が進むことでも目やにが出やすくなります

続いては老化がとなるケースについて詳しくみていきましょう。

ハムスターは老化にしたがって目やにが出る

高齢になるにつれて目の各機能が衰え、涙の分泌や目の潤いを保つ働きが弱まります。

そうなると目が乾燥しているドライアイの状態になり、炎症が起こりやすくなったり目に傷がつきやすくなるのです。

ハムスターの老化は目のトラブルが自然と起こりやすくなることから、目やにが発生しやすくなります。

老衰や死期が近い場合にも目やにが出る

老化がさらに進むと、目が白く濁る白内障になってしまうこともあります。

ハムスターの場合は白内障の完治が難しいので、できるだけ目やにを取り除いてケアをしてあげましょう。

寿命が近づくにつれて、こうした目のトラブルは併発するようなかたちで発症することもあります。

ハムスターのためにも最期までしっかりとお世話をしてあげたいですね。

ハムスターに目やにが出た場合の対処方法

ハムスターの目やにを発見したら、どのように対処すれば良いのでしょうか。

慌てず冷静に対応するためにも、正しい対処法を知っていきましょう。

まずは目やにの原因を明らかにする

まずは目やにの原因をはっきりとさせて、それぞれに合った対応をすることが大切です。

目やに以外にどんな症状が現れているのかをよく観察し、獣医へ相談してみましょう。

症状に合わせて目薬を処方してくれる場合もありますし、再発予防についてアドバイスをもらえるはずですよ。

目やにを取る

目やにをそのままにしておくと、固まって取りにくくなってしまいます。

さらなる症状の悪化になることもあるので、できるだけ取ってあげることが望ましいです。

ハムスターの目やには放置してはいけない

ハムスターの目やには放置せずに取ってあげよう
ハムスターの目やには放置せずに取ってあげよう

目やには基本的にドロッとしていますが、放置すると固まって毛に絡むことで取りにくくなります。

ハムスター自身も気になって目を擦ってしまいますし、いざ取ろうとしても固まっているとなかなか取れません。

無理に取ろうとすればストレスを与えることになってしまいます。

自分で取れそうであれば、早めに取り除いてあげましょう。

病院で取ってもらうという選択肢も 

ハムスターがどうしても嫌がる場合や、固まって取りにくい状態であれば、無理して取る必要はありません。

難しい場合は動物病院におまかせしたほうがスムーズでストレスもかかりにくいので、積極的に頼りましょう。

床材を交換してあげる

ハウスダストや汚れが原因で目やにが出ることがあります。

その場合は床材をキレイなものへ交換してみてると、それだけで症状が落ち着くことがあります。

ケージ内の衛生環境は、目だけでなく全身の健康を保つためにも重要です。

掃除は怠らないように気を付けてくださいね。

病院へ連れて行く

無理せず動物病院を活用するのも検討しましょう
無理せず動物病院を活用するのも検討しましょう

目やにやほかの症状をすぐに解消するならやはり動物病院へ連れて行くことがベストです。

一時的に目やにが出ているだけの軽い症状ももちろんありますが、時間が経過するごとに悪化していく場合もあります。

専門家にしっかりと診てもらうことで安心できますし、症状によっては自宅での対処法なども教えてくれるでしょう。

ハムスターの目やにの取り方

目やには無理に取ることでかえって目を傷つけてしまう恐れもあるので、自分で取る場合は、正しいやり方で取ってあげましょう。

2種類の取り方をご紹介するので参考にしてくださいね。

綿棒を使って目やにを取る

細かく動かせるので、目やにを取るときは綿棒がおすすめです。

綿棒を使った取り方は以下の手順でおこないます。

綿棒を生理食塩水で湿らす 

まずは綿棒の綿の部分を生理食塩水で湿らします。

水道水は眼球を傷つけてしまうので、水に食塩を混ぜた生理食塩水を使いましょう。

湿らせることで目に傷がつくのを防ぎます。

ハムスターが動かないようにする

ハムスターを抑える時は優しく包むように
ハムスターを抑える時は優しく包むように

ハムスターが動くと危険なので、綿棒を持っていないほうの手で優しく抑えます。

手のひら全体で包み込んで固定するか、仰向けの状態でも良いかと思います。

ただ、あまりにも暴れて難しい場合は、無理せず動物病院で処置してもらいましょう。

眼球に気を付けながら目やにを取る

目やにを取るときは目を傷つけないように優しい力でそっと拭き取りましょう。

固まっている状態でなければ、強く力を入れなくても簡単に絡め取ることができますよ。

生理食塩水を使って目やにを取る

生理食塩水を目に直接垂らして目やにを洗い流す方法も効果的です。

綿棒を使う方法が苦手な人はこちらを試してみてください。

詳しい手順は以下の通りです。

生理食塩水の作り方

生理食塩水は水と食塩を混ぜることで簡単に作ることができます。

塩分濃度が0.9%である必要があるので、100mlの水に0.9gの塩を混ぜてしっかりと溶かしましょう。

塩が完全に溶けたら生理食塩水の完成です。

生理食塩水を目やに付近に垂らす

ハムスターが動かないように手で抑えながら、目やにのあたりに作成した生理食塩水を垂らしていきます。

スポイトを使うと垂らしやすいですが、綿棒でも大丈夫です。

生理食塩水は目に入っても問題ないので、目の周りの汚れがひどい場合はしっかりと洗い流しましょう。

固まってしまった目やにがふやけて取りやすくなる効果も期待できますよ。

布やティッシュで拭き取る

生理食塩水を垂らした後はキレイな布またはティッシュなどで優しく拭き取りましょう。

拭き取ることでふやけた目やにが取れるでしょう。

体は濡れた状態だと皮膚トラブルの原因となるのでしっかり拭いてあげてください。

まとめ

  • ハムスターの目やには病気によるものと老化によるものに原因が分かれる
  • 原因がはっきりと分からない場合は動物病院へ連れて行くと早期治療ができて良い
  • 症状の悪化を防ぐためにも目やには放置しないで取り除いてあげることが望ましい

今回はハムスターの目やにの原因や対処法、取り除き方についてご紹介しました。

軽い症状であれば、ケージ内の掃除や床材の交換で解決する場合もあるので試してみるのも良いですね。

ただ、様子を見すぎて悪化すると重症化することもあるので、早めに動物病院へ連れて行くのが1番安心できます。

ハムスターは目の形状からトラブルが起こりやすいので、衛生管理など日ごろから予防できそうなことは心掛けていきましょう。

あなたのハムスターのためにも、目の健康を守ってあげてくださいね。

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ハムスターの目やにの原因は?取り方や目が開かない時、病気かどうか確かめる

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この記事を書いた人

小動物飼養販売管理士。
小動物専用SNS「すもあに」開発者。
自身もハムスターや小鳥、デグーにモモンガと多数の小動物を飼育。

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