小さくころっとしたフォルムで目がくりくりのかわいいハムスターはペットとして大人気。
ハムスターは他の動物に比べ比較的飼いやすく、初心者の方でもお世話しやすいのが特徴です。
ハムスターをこれからお迎えしようと考えている初心者の方のために、ハムスターの飼い方を徹底解説!
ハムスターの飼育に必要な物や費用、ハムスターの種類やお世話の方法まで解説していきます。ハムスターの飼育に慣れていらっしゃる方もぜひ参考にして、飼育を見直してみてくださいね。
ハムスターの特徴【値段や寿命、種類など】
自然界でのハムスターは、夕方から夜、早朝にかけて敵が少ない時間に活動します。そのため昼間の明るい時間帯は寝ていることが多い動物です。
日中お仕事をされている方は、日中のお留守番している時間帯はゆっくり休んでいて、帰宅した頃に動き出してくれるので生活リズムが合わせやすいですね。ハムスターは「ペットを飼いたいけど、日中一人にさせるのが心配」という方にもおすすめのペットです。
また、ハムスターを飼うときは元気に動き回っている夕方にペットショップに行きましょう。元気な姿を確認してからお迎えするのがおすすめです。
ハムスターの寿命
ハムスターの寿命は種類や個体差にもよりますが、約2〜3年ほど。種類によっては1年〜1年半ほどの子もいます。犬や猫に比べてとても短いです。
基本的には体が小さい種類なほど寿命も短いです。
ハムスターは体が小さく、病気や怪我をしたときに自分でご飯を食べることができません。
ハムスターと少しでも長く一緒に過ごすためには、毎日の観察がとても重要です。
餌を食べる量や、フンやオシッコに変わりはないか、皮膚に異常はないかなどしっかり見てあげましょう。
少しでもおかしいなと思ったら、すぐに小動物に詳しい専門医がいる動物病院に連れていきましょう。「キューキュー」と鳴き続けているときは、病気の可能性があります。あらかじめ家の近くの動物病院を調べておくと安心です。
ハムスターの値段
ハムスターの値段は種類やペットショップによって異なりますが、平均して1,000円〜3,000円ほど。
ハムスターの生体代自体は気軽に購入できる値段ですが、これに加えて飼育にかかる費用や、部屋の温度を管理するための光熱費、怪我や病気になったときの病院代もかかります。
ハムスターの飼育にかかる費用
ハムスターをお迎えするときに必要なものはおおよそ以下の通りです。
- ケージ
- 床材
- 巣箱
- 食器(代わりの小さいお皿があれば必要なし)
- 給水器
- 回し車
- かじり木
これらの平均予算は約3,000〜15,000円ほど。これに加えて毎月1,000〜3,000円ほどの餌代もかかります。
ハムスターの種類
ハムスターは24種類いると言われています。その中から3種類、人気の種類をご紹介します。
ペットショップで主に売られているハムスターもこの3種類のため、基本的にこの中から選ぶことになります!
ジャンガリアンハムスター
ジャンガリアンハムスターは、体長7〜12cmと比較的小さめのハムスター。クリクリした可愛い目が特徴で、ペットショップでよく見かける種類です。
いわゆるハムスターとして最もイメージされるのがジャンガリアンだと思います。
性格はおとなしめですが、好奇心は旺盛なので、人馴れしやすく、初めてハムスターを飼う方にもおすすめの種類です。
我が家の初代ハムスターの二郎も、このように手の上でご飯を食べるほど人馴れしてくれました。
ゴールデンハムスター
ゴールデンハムスターは、15〜20cmと比較的大きめのハムスターです。
頭が良くおっとりした性格で、人馴れしやすいですが、縄張り意識が強く、同じケージに複数入れると喧嘩してしまうため、1匹ずつ飼う必要があります。
ロボロフスキーハムスター
ロボロフスキーハムスターは、世界最小のハムスターと言われ、6〜8cmほどの小さいハムスターです。
ジャンガリアンハムスターやゴールデンハムスターと比べ、警戒心が強く、怖がりな性格な子が多いのが特徴。飼い始めはなるべくストレスがかからないよう、優しく見守るようにしましょう。
基本的にはコミュニケーションが取れる種類ではないので、鑑賞しながら一緒に暮らしていきたい方向けになります。
また、ハムスターは基本的には多頭飼いできませんが、ロボロフスキーは多頭飼いができるハムスターです。
多頭飼いの場合は繁殖の可能性が非常に高いので、事前に認識しておきましょう。
ハムスターの飼育に必要なもの、お迎えの準備のために
ハムスターをお迎えする前に、必要なものを事前に準備しておきましょう。
ケージ
ハムスターを入れるケージは、中の様子がよく見えるクリアタイプがおすすめです。ケージの種類によっては、はじめからハムスターが隠れられる巣箱などがついているものもあります。
ケージの中には巣箱やトイレなどを入れるので、縦横50cm以上の余裕があるサイズがおすすめですが、お迎えするハムスターの大きさによっても最適なサイズは変わるので、ペットショップの店員さんに相談してみましょう。
ケージについての詳細は以下の記事をご覧ください!
餌
ハムスターの餌は「ハムスター用ペレット」がおすすめ。1日当たりの適量は体重の5〜10%ほどと言われていますが、必ずパッケージに記載されている量を確認しましょう。
ハムスターはひまわりの種を食べているイメージが強いですよね。しかしひまわりの種は高カロリーで、栄養が偏ってしまいます。そのため主食は「ハムスター用ペレット」にしましょう。
おやつにひまわりの種や、にんじんやキャベツ、りんごなどをあげましょう。水分が多いものを与えすぎると下痢など体調不良の原因にもなるので要注意です。ついついおやつをたくさんあげたくなりますが、肥満の原因にもなってしまうので、与えすぎには注意しましょう。
食器
餌をあげるときの小さい食器も準備しましょう。小さいお皿などで代用もできますが、ない方は専用の食器を購入しましょう。
巣箱
ハムスターは暗くて狭いところがお気に入り。飼いはじめは、狭い場所に隠れて寝ることが多いので、巣箱を置いてあげて、安心できる場所を作ってあげましょう。
巣箱はプラスチックや陶器、木製などさまざまな種類がありますが、通気性が良い木製がおすすめです。
給水器
ハムスターが水を飲むための給水器も必要です。ボトル着脱が簡単で、外に取り付けるタイプの給水器がおすすめです。
給水器には中にステンレス製のボールが入っているタイプと、入っていないタイプがあります。
ボールが入っているタイプは、ハムスターが舌でボールを押すと水が出てくる仕組みで、水漏れしにくく、床材などが濡れにくいといったメリットがあります。
ボールが入っていないタイプは、ハムスターが口をつけるだけで簡単に水が出てくるので、飲みやすいというメリットがあります。しかし少しの衝撃でも水がでてくるので、ケージの中が濡れてしまい、水に濡れることを嫌がるハムスターにとってはストレスの原因になってしまうこともあります。定期的に床材などが濡れていないかチェックして取り替えてあげましょう。
床材
床材はハムスター足の保護や、保温、吸収、巣材のためにケージの底に敷くマットです。ハムスターは巣穴を掘って自分の身を隠して過ごすため、必要不可欠ですね。
パインチップ、ウッドチップ、ペーパーチップ、パルプを砕いたものなど様々なものがあります。
紙を断裁した床材は、柔らかく保湿性・吸収性に優れています。パルプを細かく砕いたものは、柔らかくもぐりやすい素材です。オシッコの臭いが気になる方は、消臭効果があるものを選びましょう。
床材は選び方を間違えると結膜炎などの目の病気に繋がる可能性があるので、事前に理解しておきましょう。
トイレとトイレ砂
ハムスターは決まった砂場でオシッコする習性があります。トイレは種類や個体によって覚えてくれる子もいれば、覚えてくれない子もいます。トイレに砂を入れて、オシッコの匂いがついた床材などを中に入れておくといいですよ。
トイレケースは中で動き回れるくらい余裕があるサイズを選びましょう。取り外しができる屋根付きのトイレは、砂が飛び散りにくいので掃除が楽になります。
トイレ砂には、掃除がしやすい固まるタイプ、かじっても安心なタイプ、低アレルギーなタイプがあります。
トイレ砂とは別に、砂遊び用の砂も用意しましょう。ハムスターは砂遊びが大好き。水浴びの習慣がないハムスターは、代わりに体に砂をこすりつけて臭いや汚れを落とします。砂浴びをしたり砂を掘ったりすることはストレスの解消につながるとも言われています。
ハムスターのトイレの匂いはほとんどしない
ハムスターのフンはほぼ無臭、オシッコは匂いがついた砂が溜まったり、時間が経つと匂いがしてきます。汚れたトイレ砂や床材はすぐに交換すれば匂いはほとんどしません。
掃除をサボってしまうとだんだん匂いがキツくなってくるので、ハムスターの清潔な環境のためにも、トイレのお掃除はマメにしましょう!
回し車
ハムスターは黙々と回し車で走っているイメージがありますよね。自然界のハムスターは1日10キロ以上走ることもあるとか。
ケージ内でほとんどの時間を過ごすハムスターは運動不足になりがちです。運動不足解消のためにも、回し車を置いてあげましょう。音がしにくいタイプの回し車もあるので、気になる方はそちらがおすすめです。
結構音が気なる場合があるので、静音タイプがおすすめです!
かじり木
ハムスターは常に歯が伸び続ける生き物なので、固いものをかじって歯を削っています。とにかく気になるものをかじってみるハムスター。
しっかりと歯を削ってあげないと不正咬合などの病気を引き起こしてしまう可能性があります。
ケージをかじってしまったり、お部屋で散歩させる際に家具や電気コードなどもかじってしまいます。思う存分かじるためにも、かじりやすい位置にかじり木を置いてあげるといいでしょう。ストレス解消にもなります。
さらに詳しく知りたい方はこちらをご覧ください!
ハムスターのお世話
ハムスターのお世話は他の動物に比べると比較的簡単です。毎日やるべきことと週1回の頻度でやるべきことは下記の表のとおりです。
毎日やること | 週1回やること |
---|---|
飲み水の交換 | ケージの掃除 |
餌の交換 | 床材の交換 |
トイレの掃除 |
給水器の飲み水の交換
給水器の飲み水は毎日交換して、いつでも新鮮な水が飲めるようにしましょう。放って置くと雑菌が繁殖してしまうことがあります。
このとき、残っている水の量も確認しましょう。いつもより水が減っているときは、給水器の水漏れがないか確認してください。逆にほとんど減っていないときは、給水器から水が出ていない、もしくはハムスターが水の飲み方がわからず飲めていない可能性があります。
水の交換だけでなく、給水器が壊れていないか、ハムスターが給水器から水を飲んでいる様子もしっかりチェックしましょう。
餌の交換
餌は1日1回、毎日決まった時間に決まった量を与えましょう。餌のパッケージに書いてある量を参考にしてください。
ハムスターの餌の与え方
ハムスターは頬袋に餌を入れて巣箱に持ち帰る習性があります。餌がなくなったからといって追加せずに、決まった量を与えましょう。
餌は時間が経つと傷んでしまうので、ゲージの掃除の際に片付けるようにしましょう。
トイレの掃除
水を吸うと固まるタイプの砂は、固まった部分だけを捨てます。減った分の砂は足します。臭いの原因にもなるのでトイレのお掃除は毎日することを心がけましょう。
また、オシッコはトイレの場所を覚えてくれる事が多いですが、ウンチはゲージの色々なところでするので、週に1回はゲージの掃除もしましょう。
トイレ以外の定位置でトイレを覚えてしまった場合は、そこに砂を撒くなどの対応をすることでケージ内を衛生的に保つことができます!
ハムスターケージの掃除
ウンチや床材、巣箱に持ち帰った餌などを捨てて、ケージが汚れている場合は水洗いしましょう。よく乾かしてから新しい床材を入れて、巣箱などを決まった場所に置きます。
ケージや回し車、トイレケースや給水器などにヒビがないか、よくチェックしましょう。ハムスターの怪我の原因になります。
ハムスターは匂いで縄張りを確認する動物。そのため古い床材を少し残しておいて、新しい床材に混ぜてあげると安心してくれますよ。
また、ケージを掃除するときや病院に連れて行くときに一時的にハムスターを入れておく虫かごがあると便利です。
ハムスターの飼育で良くある疑問
ハムスターの飼育に関して、しつけが出来るのか、種類は何を選んだ方が良いかなど悩みも多くあるかと思います。
ハムスターの飼育でよくある疑問について、私自身が多数ハムスターを飼ってきた経験から回答していきます!
ハムスターのお手入れは特に不要
ハムスターは綺麗好きな動物なので、自分で毛づくろいをします。
砂遊びで体を綺麗にしている子も。そのためハムスター自身のお手入れはとくに必要ありません。
毛づくろいでとれない汚れがついているときは、固く絞ったタオルで優しく拭いてあげましょう。ハムスターは対応調節が苦手なので、水をかけたりすると、最悪命を落とす危険もあります。シャンプーやブラッシングの必要もありません。
ハムスターと遊ぶ方法
ハムスターをお迎えしたら1週間はそっとしておいて新しい環境に慣れさせましょう。その後手渡しで餌やおやつをあげたり、飼い主の臭いを覚えさせます。手渡しが慣れてきたら毎日少しだけ背中を撫でてあげましょう。
ハムスターは犬や猫のように、たくさん触れられることが苦手です。急に触ったり、ずっと撫でたり触ったりしているとハムスターには多大なストレスがかかってしまいます。可愛くてずっと触っていたいと思ってしまいますが、ハムスターのことを思って我慢しましょう。
基本的にはハムスターは1人を好む生き物なので、コミュニケーションを取ること自体ハムスターが求めていることではないことを理解した上で接してあげましょう。
また、ハムスターは狭い場所が好きなのでトンネルのおもちゃを置いてあげたり、回し車で遊ばせてあげましょう。
ハムスターは散歩させても良い?
ハムスターは散歩させても大丈夫ですが、ケージから出してお部屋をお散歩させるときは、必ず床に危険なものはないか確認し、ハムスターから絶対に目を離さないようにしましょう。
ハムスターは身体能力がとても高く、思わぬところに登ったりします。どこでも登ったりかじったり、小さい体からは想像できないほどパワフル。
ハムスターの怪我で一番の多いのがケージ外でのお散歩中。カーテンや壁を登って落ちてしまうこともあります。また、足元にいるのに気が付かずに踏んでしまうことがないように注意しましょう。
散歩させる時は専用のケージなどもあるので、不安な方は用意しましょう。ハムスターは素早いのですぐに物陰に隠れてしまいます。
ハムスターは多頭飼いできるのか
ハムスターの多頭飼いは基本的には出来ません。ハムスターの種類によっては縄張り意識が強く、ひとつのケージで多頭飼いすると、命を落とす喧嘩をする場合もあります。
ただし、ロボロフスキーハムスターのみ多頭飼いをすることが可能ですので、多頭飼いをしたい場合はロボロフスキーハムスターを選ぶようにしましょう。
ちなみにペットショップで複数のハムスターを1つのケージで販売していることを目にするかと思いますが、幼体の場合のみ比較的リスクが少ないだけです。
ハムスターにしつけはできるのか
ハムスターはトイレを覚えることができる子もいますが、それ以外のしつけは難しいと言われています。人を怖がっている場合は、手を噛んでくることも。焦らず人に慣れてもらうことからはじめましょう。指を噛まれたら、動かさずに正面から少し息を吹きかけると噛むのをやめてくれます。1ヶ月も続ければ噛まなくなります。
餌やおやつを手のひらに乗せて、ハムスターが取りに来るのを待ちます。無理強いは絶対せずに、ハムスターのペースに合わせて気長に待ちましょう。
ハムスターはなんでもかじってしまう習性があるので、かじらないようにしつけするのはほぼ不可能です。
なるべく部屋の室温、湿度を一定に
ハムスターは温かい環境を好み、高い湿度が苦手な動物です。温度は20℃〜24℃、湿度は45%〜55%に保ちましょう。
基本的にはエアコンはつけっぱなしが好ましいため、電気代等も掛かることを理解しておきましょう!
冬はパネルヒーターを置いて温めてあげましょう。気温が5度以下になると擬似冬眠に入ってしまい、体力を消耗して命を落とす危険があります。逆に30℃を超えると、1〜2時間で命を落とすこともあるので、夏場のお留守番の際はとくに気をつけましょう。
ハムスターの繁殖について
ハムスターは生後1〜3ヶ月で繁殖し、10匹前後の子を生みます。ペアができて妊娠したらオスを取り出します。巣箱には床材を多めに入れてあげましょう。10日ほどすると子を生みます。20日〜1ヶ月ほど経ってから親と離して飼いましょう。
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