デグーの飼育方法を徹底解説!特徴や寿命、ご飯からお世話の方法まで

デグーの飼育方法徹底解説!特徴や寿命、ご飯からお世話の方法まで

近年ペットショップで見かけることが増えてきたデグー。つぶらな瞳がチャームポイントのかわいらしい見た目と、人になつきやすいという特徴からペット人気が高まっています。

とはいえ周りでデグーを飼っている人はまだまだ少なく、詳しい飼い方が気になる人も多いはずです。

そこで今回は、デグーを飼いたい、興味があるという人に向けて飼育方法をご紹介。

デグーの特徴や気になるごはんやトイレの詳細まで、飼い方のポイントに触れていきます。

かわいいデグーの特徴を知れば、ますますペットとしてお迎えしたくなるはずです。

目次

デグーの特徴は?飼育は難しい?

笑ったような顔を見せるデグー

デグーという名前だけは知っているけれど、どんな動物か詳しく知らない人は多いはずです。

デグーが人気を集めている理由の1つに、コミュニケーション能力の高さがあります。

飼い主と密にコミュニケーションをとることが大好きで、犬や猫と並べても良いほどになついてくれます。

鳴き声による感情表現も得意で、その姿は見ていて飽きません。

小動物のお世話に大変なイメージを抱いている人もいますが、実はデグーの飼育は慣れてしまえば簡単。

掃除方法やエサの内容はシンプルですし、運動やコミュニケーションの時間がしっかり確保できる人なら問題ありません。

よくなつき、飼いやすいことからデグーはおすすめのペットです。

デグーの種類

げっ歯目に属するデグーは、チンチラやモルモットと同じテンジクネズミの仲間です。

一般的な姿は茶色やグレーに近いカラーですが、ペットショップによっては珍しいカラーのデグーを扱っている場合も。

ブラックカラーのデグー

デグーのカラーをまとめてみたので、自分好みのデグーを見つける参考にしてみてください。

毛色特徴
アグーチ・品種改良されていないデグー本来の姿
・他の種類と比べて体が丈夫な傾向にある
ブルー・青み寄りのグレーカラー
パイド・複数のカラーが混ざった種類
・柄やまだら模様にみえる
クリーム・希少種のため高額
サンド(イエロー)・ベージュに近いカラー
・希少種のため高額
ホワイト・白一色のカラー
・国内ではかなり珍しい希少種
ブラック・黒一色のカラー
・国内ではほとんど見かけない希少種

デグーの寿命

パイドカラーのデグー

デグーの寿命は5年~8年と個体によって差があります。

デグーにとって適した飼育環境で上手に育てていれば、10年ほど生きることも。

体の大きさが似ているハムスターやリスなどと比べると寿命は長い方だといえます。

デグーに限ったことではありませんが、少しでも長生きしてもらうためには、食事のバランスや適度な運動とコミュニケーション、清潔な環境が大切です。

デグーの鳴き声

デグーの大きな特徴の1つが鳴き声です。

元々群れで生活をしているデグーは、鳴き声を使い分けて仲間とコミュニケーションをとっています。

さまざまな鳴き方を使って感情を表現することから、「アンデスの歌うねずみ」と呼ばれることも。

興奮したとき、嬉しいとき、甘えるときなど状況によって変化する鳴き声を覚えれば、デグーの気持ちを次第に読み取れるようになるはずです。

デグーは知能が高い

デグーは賢い動物で、自分の名前を覚えて反応したり、食事の場所を覚えたりと知能が高いです。

道具を器用に使うこともできるデグーの知能は、犬と並ぶほどともいわれています。

中にはその賢さからケージの開け方を学習してしまうことも。

飼い主の行動をよくみているので、脱走をしないように二重でロックをするなどの対策をすると良いでしょう。

デグーの価格

デグーは基本カラーのアグーチだと4,000円ほどの価格で販売されています。

ブルーやパイドでは最低でも10,000円の価格が付いており、さらに希少なサンドやクリームのカラーは30,000円以上。

ペットショップによって価格にばらつきはありますが、スタンダードカラーのアグーチなら10,000円以下でお迎えできることがほとんどです。

デグーがむかつくという人も

デグーを飼って後悔する人は、習性や個体差への理解が少ない場合が多いです。

なつきやすく賢い、飼いやすいという部分はどのデグーでも平等に当てはまるわけではありません。

性格の傾向はそれぞれの個体によって差があるため、中には警戒心が強くなつきにくいデグーもいます。

また、デグーには物をかじる習性があるので、気を付けていないと家の物をガジガジと傷つけてしまうことも。

賢いはずなのになんでもかじってしまう、あまりなつかないといったギャップが後悔ポイントになるようです。

どんな動物でも個体による違いは存在しますし、飼育をしていて気を付けなければいけない大変な部分は存在します。

デグーについてしっかりと理解した上で飼育を検討し、安易なお迎えは避けてください。

デグーのごはん

牧草を食べるデグー

草食動物であるデグーは牧草が主食です。

好きなタイミングで好きなだけ食べられるように、たっぷりと補充しておきましょう。

牧草だけで補えない栄養素はデグー用のペレットでカバーします。

ペレットは1日1回または2回与えるのが理想的です。

牧草とペレットで十分に栄養は取れるので、野菜や果物は過剰に与える必要はありません。

健康を維持するためにも、野菜や果物はおやつ感覚で少量にとどめておきましょう。

デグーはトイレを覚える?

学習能力が高く賢いデグーですが、トイレを覚えるケースは非常にまれです。

ほとんどのデグーが自由に排泄をするので、トイレは覚えないと思っておきましょう。

排泄物がケージの下に落ちるすのこや網状の床だと、デグーに踏まれる心配が少なく衛生的です。

掃除がしやすいケージを選ぶと飼育のストレスが少なくなります。

デグーのにおい

デグーの体臭はほとんど気になりません。

キレイ好きなので、砂浴びをして体の汚れを自分で取り除いてくれます。

草食動物なので排泄物もそこまで強いニオイではありませんが、健康を保つためにもこまめな掃除は必須です。

万が一ニオイが気になることがあれば、皮膚トラブルなどの病気にかかっている恐れがあります。

デグーのニオイが気になったときは、動物病院で診てもらうと安心です。

デグーのかじり癖

歯が伸び続ける特徴があるデグーは、かじる摩擦で歯の伸びすぎを防いでいます。

通常は牧草をよく食べていればバランスよく歯が削れていきますが、本能的に気になったものはかじってしまいます。

ケージから出して触れ合う時は、誤嚥を防ぐためにもかじられて困るものが周りにない状態にしてください。

また、好奇心だけでなくストレスや構ってほしいときのアピールとしてケージをかじる癖がついてしまうことも。

ケージのような硬すぎる物は歯を痛める恐れがあるので、よく運動をさせる、かじり木を取り入れる、コミュニケーションをしっかりとるなど対策しましょう。

デグーはしつけることはできる?

飼い主とコミュニケーションを取るデグー

デグーのかじり癖にはしつけが有効なことがあります。

構ってほしくてアピールのためにケージをかじってしまう原因は、飼い主が反応してしまうことです。

デグーがケージをかじったときに飼い主が構うことで、「ケージをかじると構ってもらえる」と学習してしまいます。

このかじり癖をしつけでやめさせるには、ガジガジとかじっていても無反応であること。

しつけは飼い始めが肝心なので、お迎え当初は特に徹底しましょう。

かじり癖は歯の病気を招きやすくするため、しつけで予防をすることが大切です。

デグーがかかりやすい病気や怪我

デグーには年齢に関係なくかかりやすい病気や怪我があります。

  • 不正咬合
  • 過剰グルーミング
  • 尾抜け

日常で気を付けていれば予防できるものばかりですので、上記の病気・怪我について知っておきましょう。

不正咬合

歯の噛み合わせが悪くなる病気が不正咬合(ふせいこうごう)です。

デグーには歯が伸び続けるという特徴があり、普段は牧草を食べる摩擦で歯の長さのバランスを保っています

歯の伸びすぎなどが理由で噛み合わせが悪くなると、食べにくさから食欲不振に。

牧草不足、ケージかじり、ストレス、何かにぶつかった衝撃などデグーの不正咬合の原因はさまざまです。

ひどい場合は伸びた歯が口腔内を傷つけて痛みを感じます。

不正咬合のストレスから、他の病気を併発することもあるので早めに対処したい病気の1つです。

 

過剰グルーミング

主にストレスが原因で、必要以上に毛づくろいをする状態が過剰グルーミングです。

頻繁に体をこすったり舐めたりする刺激で脱毛や皮膚の炎症を引き起こします。

運動不足やコミュニケーション不足、飼育環境の清潔さなどに気を付けて、デグーにストレスを溜めさせないことが大切です。

尾抜け

尾を引っ張る・掴むなど力が加わった拍子に尾の皮膚が抜けてしまうことを尾抜けといいます。

デグーの尾は非常にデリケートで、少しの力や衝撃をきっかけに尾が切れたり皮膚が剥がれたりする怪我が多いです。

不意に尾を掴む、ドアで挟む、尾を踏んでしまうなど人間側が尾抜けの原因を作ってしまうことがほとんどなので、十分に気を付けてください。

デグーと一緒に暮らすためのポイント

デグーが健康に暮らすためには、以下5つの飼育ポイントを抑えることが重要です。

  • 温度管理に気を付ける
  • コミュニケーションを怠らない
  • 砂浴びをさせてあげる
  • 十分に運動ができる飼育環境を作る
  • ストレスを感じさせない大きめのケージと適した設置場所

上記5つのポイントについて、詳しくみていきましょう。

適切な温度管理

快適に過ごせる温度を保つことは、あらゆる体調不良の予防につながります。

デグーに適した飼育環境は室温約25℃、湿度50%前後です。

特に暑さに弱いので夏場は空調で過ごしやすい室温にしてあげましょう。

冬の寒さが気になるときは、ペット用ヒーターの導入やケージ周りを毛布で囲うなどの対策が有効です。

コミュニケーションを取る

群れで暮らしているデグーは社交性の高い動物です。

飼い主とのコミュニケーションが不足するとストレスを感じて病気になってしまうことがあります。

毎日の触れ合いや声掛け、遊びなどのコミュニケーションを大切にし、不安や寂しさを感じさせないようにしましょう。

デグーの笑顔

笑顔のデグー

デグーは鳴き声のコミュニケーションだけでなく、表情で感情を表してくれるかわいい一面があります。

嬉しいときや甘えているときに、にっこりと笑っているような表情をみせてくれることも。

コミュニケーションをとることで信頼関係が構築され、さまざまな表情をみせてくれるようになるはずです。

砂浴びをさせてあげよう

砂浴びをするデグー

デグーにとって砂浴びはお風呂のような役割で、体に付いた汚れや皮脂を取り除くために必要です。

デグーが中で転がれるサイズの容器に砂を入れ、時間を決めて砂浴びをさせてください

周りに砂が飛び散りやすいので、虫かごのような深めな容器がおすすめです。

砂浴びは1日1回を目安に行い、砂は最低でも週に1回は新しいものに交換しましょう。

運動ができる環境を準備

活発なデグーにはケージ内でしっかりと運動できる環境が必要です。

回し車、ステップ、スロープなどを取り付けていつでも好きなときに体を動かせるようにしておきましょう。

運動不足によるストレスを解消できるので、遊び場の設置は必須です。

大きめのケージとストレスが溜まらない設置場所

体は小さなデグーですが、運動量が豊富でジャンプしたり走ったりすることを好みます

体が成長することも見越して、ケージは十分に動き回れる大きめのサイズを用意しましょう。

一般的にハムスター用のケージは狭くて向いていないので、デグー専用のケージを選ぶと失敗が少ないです。

ストレスを与えないためには、ケージの設置場所にも注意してください。

温度変化が少ない場所が好ましいので、窓際や空調、ドアの近く、直射日光の当たる場所は避けましょう。

また、テレビなど音が出る場所のすぐ近くは、デグーにとってリラックスしにくいです。

なるべく静かな環境にケージを設置することを意識してください。

デグーの飼育のために必要な道具と初期費用

デグーの飼育に必要な初期費用は、飼育グッズだけでも最低20,000円かかります。

デグー本体の価格を合わせると30,000円近くになる場合も。

何が必要でどれくらいの費用なのか、飼育グッズとその価格平均を表でまとめてみました。

飼育グッズ価格平均
ケージ10,000円前後
エサ入れ約1,000円~
牧草入れ500円~1,000円前後
牧草・ペレット約2,000円~
給水ボトル500円~1000円前後
寝床約1000円~
砂浴び用の砂500円前後
砂浴び用のケース約500円~
回し車2,000円~4,000円
ステップ・スロープ約1,000円~
かじり木約500円~
ペット用ヒーター約1,000円~

まとめ

デグーは人とのスキンシップを好み、賢くなつきやすいという特徴からとても飼いやすいペットです。

掃除やエサの管理、室温調節など、飼い方に難しい要素が少ないのでペットを飼うのが初心者の人にもおすすめ。

飼育ポイントをしっかり抑えて愛情を注いであげましょう。

表情や鳴き方で気持ちを表現してくれるので、一緒に暮らせば癒されること間違いなしです。

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デグーの飼育方法徹底解説!特徴や寿命、ご飯からお世話の方法まで

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この記事を書いた人

小動物飼養販売管理士。
小動物専用SNS「すもあに」開発者。
自身もハムスターや小鳥、デグーにモモンガと多数の小動物を飼育。

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