ハムスターは多頭飼い出来る?注意点やおすすめの種類などを解説

ハムスターは多頭飼い出来る?注意点やおすすめの種類などを解説

小さく可愛らしい見た目と、その飼いやすさからペットとして人気のハムスター。ハムスターが体を寄せ合っている可愛らしい姿を見たこともあるかと思います。ハムスターを多頭飼いしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

しかしハムスターは縄張り意識がとても強く、激しい喧嘩をするという一面もあります。最悪の場合、共食いしてしまうことも。

そこで今回は、ハムスターは多頭飼いできるのか、また多頭飼いする際の注意点やおすすめの種類などを解説していきます。ハムスターの多頭飼いを検討している方は、ぜひ参考にしてくださいね。

目次

ハムスターは多頭飼い出来る?

ケージの中の複数のハムスター

ハムスターは基本的には、多頭飼いはできません。

ハムスターは本来、野生では群れを作らずに単独で生活している動物です。そのため、複数のハムスターを飼う場合は、基本的には1つのケージに対し、1匹で飼うのが望ましいとされています。

ハムスターの縄張り意識はとても強いので、自分の縄張りを侵されることは強いストレスになってしまいます。さらに闘争心が非常に強い動物でもあります。ケージの中に複数のハムスターがいると、自分の縄張りを守るために、他のハムスターを追い出そうとします。ハムスター同士で激しい喧嘩をしてしまうことも。

さらにハムスターの社会は弱肉強食のため、体が小さいハムスターや弱っているハムスターは、他のハムスターに食べられてしまうことも。

人間からはハムスター同士でじゃれあっているように見えても、実際は喧嘩をしており、ヒートアップする可能性もあるのです。

ペットショップに行くと、1つのケージにハムスターが何匹もいる光景を見たことがあると思います。その理由は、ハムスターの縄張り意識が強くなるのは生後4か月以降だからです。ペットショップにいる間は、ほとんど喧嘩もすることがないため多頭飼いできるのです。しかし小さい頃は仲良く生活していても、成長するにつれ縄張り争うをするようになります。

品種によって多頭飼いに向いているものと向いていない品種がある

ハムスターは品種によって、多頭飼いに向いているものと、向いていないものがあります。

多頭飼いに向いている品種は、基本的にはロボロフスキーハムスターのみです。ロボロフスキーハムスター以外のハムスターは、多頭飼いには向いていないと考えておきましょう。

基本的にハムスターは、他のハムスターとの接触を嫌がり、多頭飼いすると相手を敵だとみなして喧嘩をしたり、最悪共食いしてしまうこともあるので、多頭飼いはやめましょう。

多頭飼いに向いてるハムスターの品種

多頭飼いに向いているロボロフスキーハムスター

ハムスターの中でも、多頭飼いに向いている品種もあります。それはロボロフスキーハムスターです。

ロボロフスキーハムスターも野性では単独で生活していますが、他のハムスターと比べて縄張り意識はそれほど強くありません。そのため喧嘩になりにくく、ペットショップでも大人のロボロフスキーハムスターを複数で飼育しているところもあります。

またロボロフスキーハムスターは他の品種に比べて穏やかな性格をしているため、喧嘩も少ない傾向にあります。

しかし多頭飼いに向いているとはいっても、飼育環境やハムスターそれぞれの性格にもよるので、注意が必要です。

多頭飼いに向いていないハムスターの品種

多頭飼いが向いていないハムスターの品種として代表的なものは、ジャンガリアンハムスターやゴールデンハムスター、ブルーサファイヤハムスター、キンクマハムスターです。

これらはハムスターの中でもとくに縄張り意識が強いため、たとえ同じ品種のハムスターも喧嘩をする可能性があります。中にはハムスター同士で流血するほどの喧嘩をしてしまうことも。最悪の場合は、共食いしてしまうこともあります。

そのためロボロフスキーハムスター以外の、多頭飼いに向いていない品種のハムスターを複数飼う場合は、1匹ずつ十分な大きさがあるケージを用意しましょう。

多頭飼いをする際の注意点

多頭飼いできるハムスターはロボロフスキーハムスターです。しかし多頭飼いに向いていると言っても、飼育する上での注意点がいくつかあります。

  • 子供の頃から一緒のハムスターを選ぶ
  • 広めのケージで飼う
  • 一度でも喧嘩をしたら、ケージを別にする
  • つがいで飼う場合は、繁殖することも理解しておく

とくに喧嘩をした場合はすぐに引き離す必要があるため、長く家を空けるなど、ハムスターの様子を観察できない時間が多い場合は多頭飼いはおすすめできません。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

子供の頃から一緒のハムスターを選ぶ

ハムスターを多頭飼いする場合は、子供のころから一緒に育ったハムスターを選びましょう。子供の頃から一緒のハムスターであれば、すでに関係性ができており、警戒したり縄張り意識をすることが少ないからです。

別々に育ってきたハムスター同士を一緒のケージで飼育すると、縄張りを意識して相手を追う出そうと、喧嘩をする可能性が高いです。

また多頭飼いの場合は、3匹以上で飼育することが望ましいとされています。2匹で飼うと、はっきりとした上下関係ができてしまい、上下関係ができると弱いハムスターは徹底的に攻撃されてしまいます。しかし3匹以上であれば、その上下関係を緩和することができるのです。

広めのケージで飼う

多頭飼いする場合は、広めのケージで飼うということも大切です。ハムスターを1匹で飼う場合もある程度の広さがあるケージが必要ですが、多頭飼いする場合はさらに広めのケージを用意しましょう。

狭いケージの中にハムスターが複数いると、それだけで強いストレスがかかってしまい、喧嘩の原因にもなります。

広めのハムスターケージ

またハムスターは食欲旺盛な動物なので、エサについても喧嘩の原因になります。広めのケージを用意するとともに、エサも少し多めに与え、あまりエサを食べていない子には個別で与えることも大切です。

さらに回し車の取り合いで喧嘩になってしまう場合もあります。そのためロボロフスキーハムスターの数だけ回し車を用意するのもおすすめです。

1度でも喧嘩をしたらケージを別にする

ハムスター同士が1度でも喧嘩をした場合は、すぐにケージを別にする必要があります。多頭飼いに向いていると言われているロボロフスキーハムスターでも、喧嘩をすることは十分考えられます。喧嘩がヒートアップしてしまうと怪我をする可能性もあります。

ハムスター同士の喧嘩は激しく、大きな鳴き声をあげながら、相手のお腹や足に前歯を突き刺します。人間の手でも引きはがすことが難しい場合も。引き離す場合は、軍手や手袋などをして怪我をしないよう気を付けましょう。

ロボロフスキーハムスターは危険を察知したり、ストレスを感じたりすると「ジジジ」「キーキー」などの鳴き方をすることがあるので、このような鳴き方をしている時はとくに注意して観察しましょう。

少し目を離したすきに、流血など大怪我をしていることも珍しくありません。大きな怪我をしてしまうと、完治するのも難しくなってしまいます。

さらにこの喧嘩を放っておくと、何度も喧嘩を繰り返すうちに、弱っているハムスターは共食いされてしまうこともあります。

このようにすぐに異変に気付くことが大切なので、留守にすることが多い場合には向いていません。

事前に分ける用のケージを用意しておく

少しでも喧嘩をしている様子があれば、すぐにケージを別にしましょう。喧嘩を目撃してから別のケージを用意するのでは遅いので、多頭飼いをすると決めた段階で、ハムスターの数だけ分ける用のケージを用意しておきましょう。

またケージを分けても、ケージ同士が近いと相手の姿が見えたり、匂いがしたりするとストレスを感じてしまいます。そのためケージ同士はなるべく離しておくか、仕切りを入れてお互いの姿が見えないように工夫する必要があります。

つがいで飼うとすぐに繁殖することを理解しておく

つがいで飼う場合は、すぐに繁殖するということも理解しておきましょう。ハムスターの繁殖力はとても高いです。同じケージでつがいを飼うと、あっという間に繁殖してしまいます。

ハムスターは生後3か月ほどで発情期を迎え、繁殖できるようになります。繁殖可能なのは生後1年までです。それ以降だと難産になってしまう可能性があります。

またロボロフスキーハムスターは1度に3~5匹の子供を生みます。繁殖するたびに出産する子供の数は増えるので、最終的には1回の出産で15匹ほど生む場合も。

ハムスターの繁殖期は春から夏にかけてと言われていますが、飼育下では年中繁殖可能です。

また繁殖させたい場合は、事前にガラス越しに1週間程度相手の姿を見せ、お互いの関係性を深めてからでないと喧嘩してしまうこともあるので注意が必要です。繁殖後は別のケージに移動させましょう。

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この記事を書いた人

小動物飼養販売管理士。
小動物専用SNS「すもあに」開発者。
自身もハムスターや小鳥、デグーにモモンガと多数の小動物を飼育。

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