数多くいる動物の中でも、専門店ができるほど人気が集まっているのペットのフェレット。愛らしい表情と天真爛漫な性格が一緒に暮らす人を虜にしています。
今回はそんなフェレットについて、特徴や飼い方、飼育の注意点などを詳しくご紹介。
フェレットを初めてお迎えする人は、ぜひ本記事でフェレットの飼育について知っておきましょう。
フェレットとは
イタチ科の動物であるフェレットは、ひょろりと細身で長いシルエットが特徴的。
イタチを品種改良して家畜化したのがフェレットで、イタチ科の中で唯一ペットとして飼育できる動物です。
その昔には、うさぎやねずみを狩猟するために飼育されていた歴史も。
肉食性の動物なので狩猟動物として活躍していた過去もありますが、ペットのフェレットは人によくなつく可愛らしい性格です。
フェレットの種類
フェレットは出身ファーム(繁殖上)によって特徴が異なり、それぞれに名前がついています。
ファームごとにフェレットの性格・体格・毛質などに違いがあるため、種類ごとの特徴を参考にしてお迎えするフェレットを決めてみてください。
マーシャルフェレット
おっとりとした穏やかな性格で噛み癖が少ないことからフェレットを初めてお迎えする人におすすめです。
フェレットの種類の中でも体が細めで小顔なのが特徴的。
カラーが豊富で、日本のペットショップでは流通量が多くメジャーな種類です。
パスバレーフェレット
ペットショップで販売されていることが多い種類がパスバレーフェレットです。
大きすぎず小さすぎない一般的な体型ですが、顔つきは丸みがあり遊びが大好きでやんちゃな性格。
カラーバリエーションが豊富な種類です。
マウンテンビューフェレット
丸みのある顔つきと小柄な体格に優しい性格をしていることから、マーシャルフェレットと特徴がよく似ています。
おとなしめの性格なので、初心者向きの飼いやすい種類です。
アンゴラフェレット
長毛種のフェレットを総称してアンゴラと呼びます。
フェレットの中でも長毛種は珍しい部類に入るため高額な場合が多いです。
骨格がしっかりとしていることに加え、毛足が長いため存在感がたっぷり。
性格は強気な傾向にあるため、噛み癖を付けさせないように徹底したしつけが必要です。
ルビーフェレット
日本での流通量が少なくレアな種類がルビーフェレット。
出回っている頭数は少ないものの、価格は一般的なフェレットの相場に近いです。
丸い顔に大きめの耳が特徴的で、性格は個体によってバラつきがあります。
DRF(ドラゴンライズフェレトリー)フェレット
唯一日本国内で繁殖されているフェレットで、臭腺除去と避妊・去勢手術がされていません。
お迎えする際は、フェレットの適齢期に臭腺除去と避妊・去勢の手術を行なうことを約束する必要があります。
がっちりとした体格に強気な性格の傾向があるため、フェレットの飼育経験がある人に向いている種類です。
ホールデンフェレット
大きめの体格に丸い顔つきが特徴的なホールデンフェレット。
やんちゃな性格で噛む力が強いため、噛み癖を付けさせないようしつけを行なう必要があります。
フェレットのしつけ経験がある人に向いている種類です。
マグナフェレット
日本での頭数が少ないためまだまだ情報が少ない種類です。
長毛種の血統が混ざっているといわれており、毛はやや長めで硬いという特徴があります。
やんちゃな性格ではあるものの、噛み癖は少なめです。
フェレットの特徴
フェレットの身体的特徴はなんといっても胴長のスリムな体型に短い手足。
柔軟さを活かして狭いすき間に難なく入り込む習性も。
フレンドリーな性格で人によくなつくという特徴からとても飼いやすいペットだといえます。
フェレットの性格は?なつきやすい?
出身ファームによってある程度の違いはありますが、基本的にフェレットは好奇心旺盛で物怖じしない性格をしています。
何にでも興味を示して遊ぶことが大好きなので、ペットの中でも非常になつきやすい小動物です。
初心者でも比較的飼育しやすく、たくさん遊んだり触れ合ったりするようなコミュニケーションをペットに求める人にピッタリ。
フェレットが元気に遊びまわる姿は見ていて飽きません。
フェレットの寿命
フェレットは平均して6年~8年生きるといわれています。
10年以上長生きをしたケースもありますが、4~5歳のシニア期にフェレット特有の大きな病気にかかって命を落としてしまうことも少なくありません。
どんな動物でも共通していえることですが、長生きを目指すためには適切な飼育環境を用意し、ストレスを与えないことが大切です。
後述するフェレットの飼育方法とかかりやすい病気の対策を確認して長生きを目指しましょう。
フェレットの飼育方法
フェレットの飼育はケージ飼いが基本です。
専用サイズのケージを用意し、普段はその中で生活をさせます。
ケージ内には退屈を感じさせないようにおもちゃを用意しますが、十分な運動量を確保するためにもケージの外に出して遊ばせてあげる必要があります。
コミュニケーションをとることにつながるので、最低でも1日に1回はスキンシップを交えながら一緒に遊んであげましょう。
フェレットの飼育について
飼いやすいといわれているフェレットの飼育方法に迫っていきましょう。
まずはフェレットの飼育を始めるのに必要なグッズとその費用相場をご紹介。
お世話に必要なものと何にいくらかかるのかを知っておくと、飼育の準備がしやすくなるはずです。
フェレットの飼育で必要なもの
フェレットの飼育で揃える必要のあるグッズと、その費用をまとめてみました。
フェレットの飼育グッズ | 費用相場 |
---|---|
ケージ | 10,000円~ |
寝床 | 1,000円~3,000円 |
トイレ | 1,500円前後~ |
トイレ砂 | 500円前後~ |
エサ入れ | 500円前後~ |
給水ボトル | 1,000円前後 |
フェレット専用のフード | 1,000円~ |
お手入れグッズ | 3,000円~ |
おもちゃ | 1,500円~ |
ハーネス・リード | 約2,000円 |
移動用のペットキャリーバッグ | 3,000円~ |
お迎えする際には上記のグッズを揃えておけば飼育可能です。
それぞれの飼育グッズの選び方や必要度合いについて知っておきましょう。
ケージ
体の大きさが40cm~50cmほどあるフェレットが窮屈に感じないサイズのケージを選ぶ必要があります。
縦長のタイプではなく、床面積が大きいタイプを選んであげるとゆとりを確保できて過ごしやすいです。
ケージのサイズは横幅と高さが60cm以上、奥行きが45cm以上あるものを選びましょう。
怪我をする恐れがあるため、床は網状ではないフラットなものが好ましいです。
掃除やフェレットの出し入れのしやすさを考慮すると、大きめの扉が付いたケージが扱いやすい傾向にあります。
基本的にはフェレット専用のケージを選択すれば失敗は少ないはずです。
価格は10,000円~20,000円ほどと幅があるので、使い勝手や大きさを参考に自分に合うものを購入しましょう。
寝床
フェレットの寝床はハンモックタイプかベッドタイプが主流です。
どちらかというと、心地よい揺れを伴いながらすっぽり収まって眠れるハンモックタイプが人気です。
ベッドタイプはフェレットが高齢になってハンモックに上がることが難しくなったときに活躍します。
素材や機能性によって価格に幅がありますが、安いものなら1,000円前後で購入可能。
破れにくい丈夫なものや、夏冬に合わせた素材、潜り込めるようになっているタイプなど種類が豊富です。
トイレ
フェレットの体に合うサイズのトイレを用意してあげましょう。
トイレはケージの隅に設置するので、飛び跳ね防止の返しが付いていると衛生的。
フェレット専用のトイレが使い勝手が良くておすすめです。
トイレ砂
トイレの掃除を楽にするためにもトイレ砂の使用がおすすめです。
消臭や吸水性の機能面や、素材などに違いがあるのでいくつか試してみましょう。
猫用のトイレ砂で代用する人もいますが、最初はフェレット用のものを使うことをおすすめします。
誤飲しても危険性が低いおからなどの素材が使われており、ほこりが舞いにくい工夫がなされているものが多いからです。
フェレットがトイレの中で遊んでしまうことも考えると、大きめの素材が扱いやすいです。
エサ入れ
いたずら好きのフェレットがひっくり返してしまわないように、重量感のある陶器タイプがおすすめです。
プラスチックなどは安価ですが軽いのでおもちゃにしてしまいますし破損する恐れがあります。
エサが周りにこぼれないように返しが付いていると便利です。
給水ボトル
ケージの中が濡れる心配が少ない固定タイプがおすすめです。
ケージの外から水の交換ができるためお世話もしやすい特徴があります。
フェレット専用フード
フェレットに必要な栄養を手軽に摂取できる専用フードを与えてください。
さまざまなメーカーから販売されており、それぞれ風味や形が異なります。
アレルギー用やダイエット用など種類が豊富なので、フェレットの年齢や体格に合わせた種類を選びましょう。
お手入れグッズ
フェレットのお手入れにはブラシ・爪切り・シャンプーが必要です。
フェレットは毛づくろいをして自分で毛並みの手入れをしますが、春と秋の換毛期は抜け毛がグッと増えるため、飲み込んだ毛玉が体内に詰まる危険性があります。
普段からブラッシングをしてあげるとお腹に毛玉が詰まるトラブルを防ぐことが可能です。
また、爪は伸びすぎると引っかけて折れてしまう恐れがあるので、定期的に爪切りで短くしておく必要があります。
爪切りは動物病院でお願いすることも可能ですが、自宅で行なう方が費用を抑えられるので、お迎え当初から爪切りに慣らしておきましょう。
フェレットにお風呂は必須ではありませんが、ニオイや汚れが気になる場合は月1回程度のシャンプーであれば問題ありません。
皮膚にダメージを与えないためにも、フェレット専用のシャンプーを購入しましょう。
おもちゃ
ケージの中でフェレットが退屈しないようにおもちゃを用意してあげましょう。
トンネルやボール、ぬいぐるみが人気です。
誤飲できない大きさのものや、噛んでも破損しにくい丈夫な素材を選ぶと安全です。
ハーネス・リード
ハーネスとリードがあると、病院やお出かけに行く際に活躍します。
室内でも十分に運動できていれば外で遊ばせる必要はありませんが、フェレットとのお散歩を楽しみたい人は購入を検討してみてください。
安全性が考慮されたフェレット専用のハーネスを選ぶようにしましょう。
ペット用キャリーバッグ
フェレットと出かけるときに役立つキャリーバッグは持っていて損はありません。
特に病院へ連れて行くときは、逃げ出してしまう心配が少ないためおすすめ。
素材や大きさなどさまざまな種類がありますが、猫用や小型犬のサイズ感がフェレットには丁度良いです。
フェレットを飼うための費用
フェレットの飼育にかかる費用をみていきましょう。
フェレットの生体価格は平均で50,000円ほどですが、カラーや種類にこだわる場合は100,000円近くなることも。
飼育グッズ自体は必要最低限のものだけでも全て用意すると最低で20,000円はかかることが予想されます。
フェレットの飼育で揃えるもの | 費用相場 |
---|---|
フェレット | 50,000円~ |
ケージ | 10,000円~ |
寝床 | 1,000円~3,000円 |
トイレ | 1,500円前後~ |
トイレ砂 | 1,000円前後~ |
エサ入れ | 500円前後~ |
給水ボトル | 1,000円前後 |
フェレット専用のフード | 1,000円~4,000円 |
お手入れグッズ | 3,000円~ |
おもちゃ | 1,500円~ |
ハーネス・リード | 約2,000円 |
移動用のペットキャリーバッグ | 3,000円~ |
飼う時にかかる初期費用
フェレット自体の価格が最低でも50,000円ほどかかることが予想されます。
加えて必要な飼育グッズは全て揃えると最低でも20,000円必要です。
合計すると初期費用は70,000円ですが、フェレットの生体価格が大きく占めているため前後する可能性があります。
生体価格が50,000円を下回っていることもあれば、カラーや種類によっては100,000円近くする場合も。
フェレットの飼育にかかる初期費用は、50,000円~100,000円前後になることが多いです。
毎月かかる費用
フェレットの飼育で毎月必要になる費用は3,000円~5,000円ほどです。
継続的にかかる費用の内訳をみてみましょう。
フード | 1,000円~4,000円 |
トイレ砂 | 1,000円~3,000円 |
ペット保険 | 3,000円前後 |
フェレットの飼育には、毎日消耗するフードとトイレ砂の費用が継続的にかかります。
どの価格帯のフードやトイレ砂を購入しているかによっては差はありますが、一般的な種類であれば両方合わせても毎月の費用は3,000円程度に収まることが多いはずです。
フェレットのフードとトイレ砂は、特別高級なものでなければ1,000円前後から手に入ります。
大容量のタイプなら数か月に一度の購入で済むため、費用を抑えることが可能です。
任意でペット保険に加入する場合は月に3,000円前後の支払いが発生します。
ペット保険会社やプランによって保険代はさまざまです。
必要に応じてかかる費用
フェレットが病気や怪我をした場合は病院代がプラスで必要です。
動物病院によって価格設定が異なりますが、体調不良で診察・検査・治療・薬の処方を行なうとすると、5,000円前後かかります。
重症度や検査内容によっては1回の病院代が10,000円以上になる場合もあり、手術が必要になると最低でも100,000円はかかるはずです。
また、任意ではありますが病気予防のためのワクチン接種や蚊が媒介するフィラリア症の予防薬を希望する場合も費用がかかります。
大人のフェレットなら1年に1回のワクチン接種で5,000円~8,000円が相場です。
フィラリアの予防薬は蚊が活動し始める5月から活動後の12月頃まで毎月1回の投薬が推奨されています。
1か月分が1,000円前後の価格であることが多く、1年分のフィラリア症予防薬は8,000円程度必要です。
フェレットの基本的なお世話
フェレットが快適に暮らすためにはお世話の基本を知っておく必要があります。
- エサの内容
- 快適な室温
- 掃除の仕方
- お手入れ
- しつけ
- スキンシップ
- 多頭飼いが可能か
- 病気の予防
上記フェレットの飼育方法と併せて、それぞれの注意点もご紹介していきます。
初めてフェレットをお迎えする人はぜひチェックしてください。
フェレットの餌
フェレットの体に合わせて栄養バランスが計算されているフェレット専用のドライフードを与えましょう。
専用のフードには必要な栄養素が詰まっているため、基本的には他に追加して与える必要はありません。
幼体と成体で与え方が異なるため、年齢に合わせたエサの与え方を知っておきましょう。
幼体
まだ消化機能が未発達な12週齢未満の赤ちゃんフェレットには、水を含ませてふやかしたドライフードを与えます。
水とフードの割合は3:1くらいがベストです。
1日2~3回の頻度を目安に、1回分は欲しがるだけ与えます。
どの程度食べられるのか慣れないうちは調整が難しいですが、少しずつ1回に食べる量の感覚がつかめるはずです。
12週齢を過ぎるころには固形のドライフードを与えても問題ありません。
いきなり固形に切り替えるのではなく、徐々に水の割合を減らしながら切り替えましょう。
成体
大人のフェレットには固形のドライフードを与えます。
食いつきがいまいちな場合は、複数のフェレット用フードを混ぜてみると食べが良くなるはずです。
1種類のみでガツガツ食べる子もいれば、飽きやすい子もいるので個体に合わせて工夫してみましょう。
肉食性のフェレットは消化が非常に早く、少量頻回で食事をする習性があります。
1日5回~6回に分けて食事を与える必要がありますが、その都度用意するのは大変なので朝晩で多めに与えるやり方がおすすめです。
一度に全て平らげてしまうことはないのでまとめて用意しても問題ありません。
昼間は寝ている時間が多いので、夜の分量を多めに用意してあげましょう。
人間の食べ物は与えない
フェレットにとって人間の食べ物は、中毒症状や下痢、消化不良を起こす危険性が高いものばかりです。
与えていけない食品は、甲殻類、ネギ類、食物繊維が豊富な野菜や果物、乳製品、チョコレートなどたくさん。
たとえ少量でも強い中毒症状を起こして命を落としてしまう恐れもあります。
好奇心旺盛なフェレットは人間の食べ物に興味を示すかもしれませんが、フェレットの健康を守るためにも与えないことを徹底してください。
温度と湿度
フェレットが快適に過ごせる環境は、室温15℃~25℃で湿度が45%~65%とされています。
汗腺の発達が弱く体温調節が苦手なので、特に暑さには注意が必要です。
28℃以上から熱中症のリスクが上がるため、夏場はエアコンを活用して涼しい環境を作りましょう。
ただし、直接風が当たる場所にケージを設置するのは避けてください。
冬は空調だけでなくペット用のヒーターをケージに設置したり、ケージを毛布で囲うなどの工夫をするとより温かさを確保できます。
トイレなどケージ内の掃除
ケージ内は最低でも1日1回拭き掃除をしましょう。
ハンモックなどの寝床は1週間に1回キレイなものと交換し、使っていたものを洗濯するとニオイがつきにくく衛生的です。
おもちゃにも汚れは付着するため、拭きとったり水洗いしたりすることをおすすめします。
トイレは気が付いたタイミングで排泄物を取り除くことが最も衛生的ですが、日中家を空ける場合は朝晩の2回は必ず確認して掃除をしましょう。
基本的にトイレ砂は汚れた部分を取り除いて減った分は補充します。
汚れが多い場合は全て捨てて新しいものに交換しましょう。
最低でも週に1度はトイレを水洗いしたり拭き取り掃除をしたりするとニオイが付きにくいです。
爪切りやお風呂、ブラッシング
日常的にブラッシングをしたり、爪切りを行なうことで皮膚トラブルや怪我のリスクを下げることが可能です。
フェレット自身も毛づくろいをしますが、ブラッシングで手伝ってあげると毛玉を飲み込む心配が少なくなります。
春と秋にある換毛期は特にたくさん抜けるので、ブラッシングをこまめに行ないましょう。
爪は1週間~2週間に1回の頻度で長さを確認し、伸びすぎているときは切ってあげると折れたり引っかけたりする心配がなく安心です。
フェレットにお風呂は必須ではないものの、汚れや体臭が気になる場合はシャンプーでケアすることもできます。
お迎えするフェレットは臭腺の除去手術を受けている場合がほとんどですが、特有のニオイはゼロにはなりません。
フェレットは臭いが強い場合がある
フェレットは敵の威嚇やマーキングをするときに臭腺から強いニオイを放つ習性があります。
ペットのフェレットは臭腺の除去手術を受けている場合がほとんどですが、臭腺がないからといってニオイが全く気にならなくなるわけではありません。
犬猫に比べてフェレットはニオイが強めで、特有のニオイは臭腺だけではなく皮脂が原因です。
体臭と病気を防ぐ
フェレット特有のニオイは分泌された皮脂が原因のため、シャンプーをすると軽減します。
しかしシャンプーは頻度が多すぎると皮膚を傷める原因となりますし、洗いすぎはかえって過剰に皮脂が分泌されてニオイがさらにキツくなることも。
気になる場合は濡らしたタオルでフェレットの体を優しく拭いてあげると、皮膚へのダメージも少なく済みます。
フェレットのニオイ対策はケージ内とトイレのこまめな掃除と換気が最も有効です。
フェレットのしつけ
フェレットは噛み癖とトイレのしつけが可能です。
お迎えしてすぐに根気よくしつけをすることで、その後の飼育が楽になるためしつけをおすすめします。
それぞれのしつけの方法を実践してみましょう。
トイレのしつけ
フェレットは角で排泄をする習性があるため、トイレはケージの隅に設置すると覚えやすいです。
出入りがしやすい形状のトイレであれば自然とそこでできるようになります。
トイレだと認識させたい場所に少量の糞をあえて置いておくことも効果的。
もしトイレではないところでした場合は、フェレットにとってその場所が排泄にふさわしいのかもしれません。
排泄した場所にトイレを移動させてみると成功率が上がります。
噛み癖のしつけ
赤ちゃんの時期の甘噛みを癖にしてしまうと、噛むことは悪いことではないと学習してしまいます。
かじってはいけないものを噛んでいたり、飼い主の手を強く噛んだりしたときは、首根っこを掴んで「ノー」「ダメ」など短い言葉を低い声で強く伝えましょう。
叱った後はケージの中に入れて遊びを中断することで、フェレットは「噛む=楽しくないことが起こる」と覚えていきます。
1回叱っただけでは直らないため、噛み癖のしつけは根気よく続けることが大切です。
1歳未満のフェレットは特にやんちゃなため、噛み癖に悩まされることが多いかもしれませんが、諦めずにしつけましょう。
フェレットとのスキンシップ
遊ぶことが大好きなフェレットのためにも、毎日1時間程度はケージの外へ出して一緒に遊びましょう。
ストレスの解消につながりますし、飼い主とコミュニケーションをとることができる大切な時間です。
動くものには興味津々なので、おもちゃを使いながら遊んであげると喜びます。
物をかじったり誤飲したりする恐れがあるため、ケージの外では目を離さないように注意してください。
噛み癖や穴を掘る習性への対策は必須
ケージの外では電気コードをかじったり、カーペットを穴掘りして傷つける危険性があります。
事故につながるため、必ず対策が施された部屋で遊ばせるようにしましょう。
コード類や誤飲する恐れのある小さな物、かじられたくないものはフェレットの手が届かないところへ片づけ、コンセントにはカバーをしておくと安全です。
穴掘りで爪が引っ掛かかりやすい毛足の長いカーペットは避けましょう。
鳴き声は静かだが足音に注意
フェレットの鳴き声は小さいため気にならないことがほとんど。
しかし遊ぶ際は足音が響きやすいので、マンションやアパートで飼育する場合は注意が必要です。
夜遅い時間の遊びは避けて、マットやカーペットを敷くなど対策をしましょう。
多頭飼いは可能
フェレットは多頭飼いが可能な動物です。
個人で繁殖させることはできないので、新たにお迎えをする必要があります。
できるだけ年齢差が少ないと一緒に遊びやすいですが、相性があるためどこまで仲良くなれるかは対面させてみないと分かりません。
オスとメスの組み合わせと、オスとオスの組み合わせが上手くいきやすいといわれています。
病気の対策
インスリノーマ、副腎腫瘍、リンパ腫はフェレットの三大疾病といわれており、4歳や5歳のシニア期に発生しやすいです。
栄養バランスやストレスに気を付けながら、定期的に動物病院で健康診断を行なって早期の発見と治療を心掛けましょう。
また、感染すると致死率が高い犬ジステンパーウイルスはワクチンで、蚊の吸血で感染するフィラリア症は薬で予防することが可能です。
フェレットと長く一緒に暮らすためにも、こうした病気の予防は積極的に行なうことをおすすめします。
まとめ
フェレットは人によくなつくので飼育初心者の人でも飼いやすい動物。
基本のお世話と注意点を抑えれば、一人暮らしの人でも家族間でも問題なく飼うことができます。
フェレットはペットと触れ合う時間をたくさん確保したい人におすすめの動物です。
よく寝てよく遊ぶフェレットとの楽しい暮らしをぜひ検討してみてください。
様々な小動物を飼ってきた私が、もっと気軽に小動物の飼い主同士がやり取り出来たり、落ち着くコミュニティだったり、悩んだ時に質問しあえる環境が欲しくてサービスを提供しています!
飼い主の皆さん自身も、もちろんペットもより快適で幸せに暮らすために、ぜひ一度ご覧ください!