チンチラの飼い方解説!寿命などの特徴から飼いやすさや餌についても解説

チンチラの飼い方解説!寿命などの特徴から飼いやすさや餌についても解説

思わずギュッと抱きしめたくなるほど愛らしいチンチラ。

かわいさはもちろんのこと、飼いやすい小動物として年々人気が高まっています。

本記事では、チンチラの飼いやすさや特徴など、その魅力に触れながら詳しい飼い方をご紹介。

チンチラの飼育を始めたい人、気になっている人は必見です。

目次

チンチラの飼育は難しい?

見た目もとても可愛いチンチラ

チンチラはペットとして飼育できる小動物の中でも飼いやすい部類に入ります。

基本的な飼い方が理解できていれば、動物をお迎えするのが初めての人でも飼育しやすいです。

掃除の手間はかかりませんし、夜行性で昼間は寝て過ごすことから、日中に仕事などで家を空ける人にもおすすめ。

基本はケージ飼いなので、賃貸物件での飼育にも向いています。

飼育難易度が低いチンチラは、どんな人でも飼いやすい小動物です。

チンチラの特徴

なつきやすく飼いやすいチンチラ

チンチラがどんな小動物なのかを知っていきましょう。

性格や習性などの特徴を知った上でお迎えするかどうかを検討してみてください。

原産国チリ
体の大きさ体長:25cm~30cm
体重:400g~800g
平均寿命10年~15年
性格好奇心旺盛で活発
臆病な一面もある
なつきやすさよくなつく
カラー10種類以上
活動時間夕方から早朝
運動能力運動能力が高く体を動かすことが好き
ジャンプが得意
食性草食動物
病気病気になりにくい丈夫な体

チンチラの平均寿命

チンチラの平均寿命は10年~15年と小動物の中では長寿です。

病気になりにくい丈夫な体を持っていることから、他の小動物よりも長生きしやすい傾向にあるといえます。

20年近く生きたという説もあるので、チンチラにとってストレスの少ない適した飼育ができれば長生きを目指せるはずです。

チンチラの飼育は、ペットと長い時間を共に過ごしたいという人に向いています。

豊富なカラー

チンチラのスタンダードカラーはグレーですが、その他にもたくさんのカラーが存在します。

以下は代表的なチンチラのカラーとその特徴です。

ぜひお気に入りのカラーのチンチラを見つけてみてください。

チンチラのカラーカラーの特徴
グレーベーシックなカラーで流通が多いことから最も安価
全身が灰色で個体差による濃淡の違いがある
シナモン全身が薄い茶色の種類
瞳の色は赤みのあるブドウ色をしている
ベージュシナモンと同じ全身が薄い茶色の種類
瞳の色は黒色
ブラックエボニー全身が黒色の種類
体の部位によって濃淡に違いがあることも
ブラックベルベットグレーよりも濃く黒に近いカラー
お腹側は白色をしている
ブラックパール黒色でお腹側は白色の種類
ブラックベルベットよりもメリハリのある白黒で希少種
バイオレットグレーよりも淡い青紫色をしている
希少種のため高価
シルバーパイド全身白色ですが、シルバーがところどころに混じっている種類
個体によってシルバーの入り具合に違いがある
ブラウン濃い茶色の種類
全身茶色の場合はブラウン・ベルベット、お腹のみ白い場合はブラウン・エボニー
と分けて呼ぶこともある
ホワイト全身が真っ白な種類で瞳の色は黒色
希少種のため高価

鳴き声も小さく、臭いもほとんどない

チンチラに鳴き声はありますが、そのボリュームはとても小さいです。

野生下では群れで生活しているチンチラは、鳴き声でコミュニケーションをとります。

甘えるとき、嬉しいとき、警戒や威嚇をするときなど鳴き方のバリエーションはさまざま。

小さな鳴き声ではあるものの、飼育をしているとどんな気持ちを表現しているのか次第に読み取れるようになってきます。

チンチラの鳴き声はボリュームが小さいので、マンションやアパートのような集合住宅の飼育でもトラブルになりにくいです

また、体臭はほとんど気になりませんし、草食動物なので糞のニオイも控えめ

近隣住宅に迷惑をかける心配が少ないので安心して飼育できるはずです。

頭がよくなつきやすい

チンチラは賢いので、名前を呼ぶとそばに寄ってきたりエサの時間を把握したりします。

飼い主の生活スタイルを理解するようになるので、飼い主の帰宅時間が近づくとソワソワしだす、なんてことも。

また、チンチラは群れで生活していたことから社会性が高く、慣れるとよくなつきます。

優しく撫でると気持ちよさそうにウットリとした表情をみせたり、飼い主の膝に乗ってくつろいだりするくらいによくなついてくれます。

夜行性で活発に動き回る

夜行性のチンチラは、夕方から早朝にかけて活発に活動します。

昼間は眠って過ごすため、生活リズムを崩さないためにも掃除やエサやりのお世話はチンチラが起きている時間に行うことが大切です。

ぽってりと丸みのある体型ですが、実はチンチラは運動が大好きで、俊敏な動きとジャンプが得意です。

起きているときにしっかり運動できるように十分なケージサイズで飼育するようにしましょう。

ケージは最低でも横幅60cm、奥行き50cm、高さ70cmのサイズ感のものを選んでください。

ケージの中で遊べるように、回し車など体を動かせるおもちゃの設置が必須です。

なるべく部屋んぽさせてあげよう

部屋の中で散歩をするチンチラ

チンチラが運動不足でストレスを感じないように、ケージの外に出して遊ばせる「部屋んぽ」をさせてあげましょう。

毎日30分~1時間程度はケージから出して広い場所で遊ばせてあげるのが理想的です

部屋んぽの際は、周囲の家具や電気コードのようなかじられる恐れのある物はあらかじめ避難させておきます。

また、高いところへ上ってしまうことがあるので必ず目を離さないようにしてください。

誤飲やケガなどの事故を防ぐためにも、サークルで囲った範囲内で遊ばせると安全です。

チンチラのお世話

チンチラの飼育は難易度が低いので、お世話の仕方もシンプル。

基本は以下の4つをしっかり管理してあげることが大切です。

  • エサやり
  • 掃除
  • 運動
  • 温度

チンチラの食性に合うエサをバランス良く与え、毎日の掃除と適度な運動、過ごしやすい飼育環境を意識します。

それぞれのお世話の仕方について詳しくみていきましょう。

毎日行うお世話

チンチラのお世話の中で、毎日行う必要があるのはこちらです。

  • エサやり
  • 飲み水の交換
  • ケージの中とトイレの掃除
  • 砂浴び
  • 部屋んぽ

草食動物のチンチラのエサは牧草とペレットです。

ペレットは1日1回~2回を目安にチンチラの活動時間に与え、牧草はいつでも食べられるようにたっぷりと補充します。

飲み水は最低でも1日1回は新しい水に交換し、汚れているときはその都度変えましょう。

掃除は夜行性のチンチラが起きている夕方から早朝の間で行います。

基本的にはトイレの場所は覚えないため、ケージの下にトイレシーツを敷いておくと掃除が楽です。

ただ、おしっこは同じ場所ですることが多いので、気になる場合はいつも排泄するところにうさぎ用のトイレを設置してみるのもおすすめです。

最初はトイレの中にチンチラのおしっこを浸みこませたシーツなどを入れて様子をみてみましょう。

エサやりと掃除だけでなく、運動をさせることも大切なお世話です。

運動不足にさせないためには30分~1時間程度はケージの外に出して遊ばせる部屋んぽを行います。

家具やコード類をかじったり、高いところへ上ってしまったりするため目を離さないように注意してください。

シャンプーやブラッシングのようなケアの代わりに、チンチラは皮膚や被毛を健康に保つために砂浴びをします。

毛玉の発生や皮膚トラブルを予防するために、砂浴びは毎日欠かさず行うようにしましょう。

チンチラの食べ物は牧草を中心に

食事をするチンチラ

チンチラは草食動物であり、牧草が主食です。

ペレットは牧草だけでは補えない栄養素を補充する役割を果たしています。

牧草はチンチラが好きなタイミングでいつでも食べられるように、常時たっぷりと用意しておきましょう。

牧草不足は歯の噛み合わせが悪くなる不正咬合(ふせいこうごう)という病気を招きます。

チンチラの食事は、牧草が9割、ペレットが1割のバランスで与えてください。

野菜や果物などのおやつは喜びますが、与えすぎは肥満になったりお腹を壊したりする原因につながります。

おやつは少量をたまに与える程度にとどめましょう。

砂浴びができるようにしてあげよう

チンチラは皮脂腺から「ラノリン」という分泌物をだして被毛の美しさを保っています。

このラノリンを定期的に取り除かないと、チンチラの被毛は次第に油っぽくなり、ホコリやゴミなどの汚れが付着しやすくなる原因に。

砂浴びは出過ぎたラノリンを取り除き、皮膚と被毛を清潔に保つためのお風呂のような役割を果たしています。

市販されているチンチラの砂浴び用の砂とそれを入れる容器を用意し、毎日最低でも10分は砂浴びをさせてあげましょう

容器の大きさは、チンチラが中で転がれるほどのサイズ感がベストです。

砂浴び後の砂は汚れている部分があれば取り除き、最低でも週に1回は新しいものと全て交換します。

ケージの中を掃除するときや部屋んぽをさせるタイミングで砂浴びをさせるのがおすすめです。

1年ごとに行うお世話

1年に1回は動物病院で健康診断をしてもらうと病気の早期発見につながります。

チンチラは他の小動物に比べると病気をしにくい丈夫な体ではありますが、全く病気をしないというわけではありません。

牧草の摂取不足による歯並びの悪化を招く不正咬合(ふせいこうごう)という病気は、チンチラの年齢を問わずかかる可能性のある身近な病気です。

小動物は本能的に体調の異変を隠すため、気が付いたときには病気が進行していたというケースも。

1年に1度は動物病院で健康チェックをしてもらうことをおすすめします。

チンチラのお世話で気を付けること

チンチラの飼育で気を付けてほしいポイントは以下の3つです。

  • ストレス
  • 飼育環境の温度と湿度
  • 部屋んぽ中の事故

それぞれの注意点について、詳しくみていきましょう。

ストレスに注意

繊細でデリケートな一面があるチンチラはストレスに敏感。

  • 騒音で昼間にしっかりと眠れない
  • 室内の温度変化が激しい
  • 運動不足
  • 必要以上に構いすぎる

上記はチンチラがストレスを感じやすい一例です。

ストレスは体調不良を引き起こす原因となるので、なるべく静かに過ごせる温度変化の少ない飼育環境を用意してあげましょう。

温度、湿度管理にも注意 

チンチラに適した飼育環境は、温度が18℃~22℃、湿度が40%ほど。

野生下では標高の高い山岳地帯で暮らしていることから快適に感じる温度は低めです。

夏場は25℃以上になると熱中症の危険性が高まるので、クーラーを活用して涼しい室温を保ちましょう。

寒さには強いですが冬の室温は15℃を下回らないように気を付けてください。

野生では厳しい寒さをしのぐために、岩場の隙間などに身を隠し、群れで身を寄せ合いながら暖をとります。

体温の低下は肺炎など重篤な病気につながるリスクがあるので、飼育下の場合はケージ内にヒーターなどを導入し、暖をとれるスペースを確保しましょう。

外に出す時はかじられないように

チンチラは本能的に物をかじる習性があります。

部屋んぽでケージの外に出す際は、かじられる恐れがある家具や電気コードなどは、誤飲する可能性があるので片づけてください。

事故を防ぐためにも、サークルを使って遊ばせるスペースを仕切っておくと安全に遊ばせることができます。

チンチラを飼うのに掛かる費用と必要なもの

「チンチラを飼いたい!」と思ったときに気になるのが、飼育グッズは何が必要なのか、初期費用や毎月必要になる固定費はどのくらいなのか、ではないでしょうか。

チンチラの飼育に必要なグッズは以下の通りです。

  • ケージ
  • エサ入れ
  • 牧草入れ
  • 給水ボトル
  • 牧草
  • ペレット
  • トイレシーツ
  • 寝床
  • 砂浴び用の容器
  • 砂浴び用の砂
  • 運動できる足場
  • かじり木
  • 回し車
  • ヒーター

気になる初期費用は、チンチラの生体価格と飼育グッズの両方を合わせて最低でも約60,000円は必要に。

最も安価なスタンダードカラーのチンチラは30,000円前後、飼育グッズの総額が約30,000円の内訳です。

毎月消耗するものとして、エサが約2,000円、トイレシーツ約1,000円、砂浴びの砂が約500円と考えると、チンチラの飼育にかかる固定費は2,000円~5,000円の間に収まることが予想されます。

エサや砂は大容量のタイプもあるので、購入するものによっては2~3ヶ月に1度の出費となることも。

チンチラのお迎えを検討する際は、費用面も併せて考慮してみてください。

チンチラ自体の費用

チンチラの価格はカラーによって大きく差があり、スタンダードカラーであるグレーの場合は30,000円前後からお迎え可能です。

それ以外のカラーでは50,000円前後、希少種の場合はさらに高く100,000円以上になることも。

チンチラ自体の費用は30,000円~50,000円近く必要になると思っておきましょう。

チンチラを飼うために必要なものとその費用

チンチラの飼育に必要なグッズとその費用相場はこちらです。

飼育グッズ費用相場
ケージ10,000円~
エサ入れ約500円~
牧草入れ約1,000円~
給水ボトル1,000円前後
牧草約1,000円~
ペレット約1,000円~
トイレシーツ1,000円前後
寝床約2,000円~
砂浴び用の容器約2,000円~
砂浴び用の砂約500円~
運動できる足場約1,000円~
かじり木500円前後
回し車約5,000円~
ヒーター約2,000円~

それぞれの費用はあくまでも目安で、質の良いものにこだわれば金額は上がります。

一般的にチンチラの飼育グッズを全て揃えると、最低でも30,000円前後はかかるはずです。

それぞれピンからキリまでたくさんの種類がありますが、使い勝手の良さそうなもの、評価されているものを選ぶことをおすすめします。

まとめ

特別難しいことがないチンチラの飼育は、動物をお迎えするのが初めての人にもおすすめできるペットです。

正しい飼い方の知識を身につけて、ぜひお迎えしてみてください。

チンチラのかわいい姿や仕草、表情に癒されること間違いなしです。

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チンチラの飼い方解説!寿命などの特徴から飼いやすさや餌についても解説

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この記事を書いた人

小動物飼養販売管理士。
小動物専用SNS「すもあに」開発者。
自身もハムスターや小鳥、デグーにモモンガと多数の小動物を飼育。

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