チンチラの飼育方法や注意点!一人暮らしや賃貸でもおすすめの理由とは?

チンチラの飼育方法や注意点!一人暮らしや賃貸でもおすすめの理由とは?

かわいい表情や仕草で人気を集めているチンチラは、一人暮らしや賃貸物件でも飼いやすい特徴があります。

飼育に手間がかからないので、日中に家を空ける一人暮らしの人でも問題なく飼える小動物です。

本記事では、チンチラの特徴に触れながら飼育のポイントをご紹介。

チンチラの飼育が賃貸物件や一人暮らしにおすすめできる理由に迫ります。

賃貸に住んでいて小動物をお迎えしたい人、一人暮らしでチンチラが気になっている人は要チェックです。

目次

チンチラとは

チンチラ

デグーやモルモットと同じげっ歯類のチンチラは、南米チリの北部に位置するアンデス山脈の、高さ3,000m~5,000mの山岳地帯に生息する小動物です。

野生では群れで生活をすることから高い社会性があり、鳴き声を通してコミュニケーションをとります。

チンチラの体長は25cm~30cmほど、体重は400g~800gの大きさです。

触ると非常に柔らかいふわふわの被毛は、野生下の厳しい寒さの中でも耐えられるように細かく密集して生えています。

美しい被毛は野生下ではグレーの色味ですが、ペットとして流通しているチンチラのカラーは10種類以上とバリエーションが豊富です。

チンチラの寿命

ペットとして飼われるチンチラの寿命は10年~15年といわれています。

小動物でありながら、犬や猫の寿命と大差がないのはチンチラの大きな特徴です。

長寿の理由としては、生息地であるアンデス山脈の過酷な環境が考えられます。

氷点下を下回る寒冷地で生活するため、細胞の代謝が遅く老化の進みがゆっくりであるといわれています。

また、病気になりにくい体の丈夫さもチンチラが長生きをする要因の1つです。

チンチラの値段

チンチラの値段はカラーによってさまざまです。

スタンダードカラーであるグレーの場合だと30,000円前後でお迎えできます。

それ以外のカラーでは50,000円~80,000円の間で収まることが多いです。

カラーのバリエーションは細かく分かれており、色味だけでざっくり分けると以下の通りです。

  • グレー
  • シナモン
  • ブラウン
  • ブラック
  • ホワイト

濃淡や単色、複数色によって上記カラーからさらに種類が分かれます。

希少種のカラーでは100,000円を超えることもあるくらい価格の幅が目立ちます。

チンチラの特徴

餌を食べるチンチラ

チンチラの性格や習性などの特徴を知っていきましょう。

以下に簡単にチンチラの特徴をまとめてみました。

性格警戒心が強く賢い
社会性が高いので慣れるとよくなつく
食性牧草が主食の草食動物
活動時間夜行性のため夕方から早朝に活動する
身体能力運動好きで俊敏に動き回る
ジャンプが得意
お手入れ砂浴びをする
チンチラの特徴

お迎え当初は警戒心を抱かれると思いますが、距離が縮まると飼い主とのコミュニケーションを喜びます。

学習能力が高いチンチラは、自分の名前を覚えて反応したり、エサの時間や飼い主の帰宅時間を把握したりするくらい賢いです。

夜行性の小動物なので、活動し始めるのは夕方から夜にかけての暗くなる時間帯。

昼間は十分に睡眠がとれるよう、なるべく静かな部屋で飼育する必要があります。

お世話はチンチラが起きている夕方から早朝の間で行うことになるので、日中の留守が多い生活リズムの人と相性が良いです。

チンチラはちょこんとした短い手足にまんまるな体型ですが、意外とすばしっこく動き回ります。

1m近い高さを登れるほどのジャンプ力があるので、ある程度高さのある飼育ケージが必要です。

チンチラのお手入れの方法として、ふわふわの被毛を美しく保つための砂浴びが欠かせません。

市販されている専用の砂と、チンチラが中で転がれるサイズの容器を準備して、毎日10分程度砂浴びをさせましょう。

砂浴びによって不要な油分が取り除かれて、皮膚や被毛の健康を守ります。

活発に動き回る

体を動かすことが大好きなチンチラは、起きている時間は元気に動き回ります。

チンチラが動きやすいように、ケージサイズは横幅60cm、奥行き50cm、高さ70cmほどの大きさが必要です。

ケージの中のチンチラ

好きなときに体を動かして遊べるように、ケージ内には回し車や足場を設置します。

毎日30分~1時間程度ケージの外に出して遊ばせる「部屋んぽ」も大切です。

より広い場所で遊ばせることで十分な運動量を確保できますし、チンチラにとってもストレス発散につながります。

高いところへ登ったり物をかじったりする恐れがあるので、物が少ない部屋で行うか、遊ばせる場所をサークルで囲うと安全です。

なんでもかじる

げっ歯類の本能から、気になった物や目についた物はなんでもかじってしまいます。

家具や電気コードは、チンチラがかじると誤飲や感電のリスクがあるため非常に危険です。

ケージの外で遊ばせる部屋んぽを行う際は、あらかじめ対策をしておきましょう。

サークルで囲いを作ってその中で遊ばせる方法がおすすめです。

懐きやすい

チンチラは最初こそ警戒心があるものの、慣れるとよくなついてくれます。

嬉しい、甘えたいといった気持ちを鳴き声で表現してくれるほど、感情表現が豊かです。

体を撫でると気持ちよさそうな表情を浮かべたり、嬉しいときは笑ったような顔をみせてくれたりと、その表情の変化は見ていて飽きません。

チンチラは賃貸や一人暮らしでも飼える?

部屋で飼い主と触れ合うチンチラ

チンチラが賃貸物件や一人暮らしの飼育におすすめで、その理由は3つあります。

  • 鳴き声が基本的に小さい
  • ニオイが気にならない
  • 掃除がしやすい

チンチラが飼いやすい1つ目の理由は鳴き声の大きさです。

チンチラは鳴き声でコミュニケーションをとるものの、基本的な声のボリュームは小さめ。

威嚇や警戒の際に出す鳴き声は大きめになりますが、犬の鳴き声と比較すれば圧倒的に小さいです。

賃貸物件でも壁が極端に薄くなければ、隣へ鳴き声が漏れるケースは少ないはずです。

2つ目の理由はチンチラの体臭がほとんど気にならないこと。

動物特有のニオイはほとんどありませんし、草食動物なので糞のニオイも控えめです。

毎日基本的な掃除ができていれば、ニオイに神経質になる必要はありません。

3つ目の飼いやすい理由は、掃除の手間がかからないこと。

チンチラの糞は1cm前後で乾燥しているので周囲にこびりつくことがありません。

トイレの場所を教えるのは難しいですが、糞はミニサイズのちりとりを使えばサッと集められます。

ケージ下にトレーが付いているタイプならトイレシーツを敷けるので、尿を吸収してくれて掃除が楽です。

毎日の掃除としては、床の拭き取りとトイレシーツや床材の交換、糞の回収がメイン。

ちょっとした時間があれば掃除が完了するので、忙しい一人暮らしでも手間いらずです。

無許可での飼育は避けるようにしよう

チンチラの飼育は賃貸物件に向いているものの、飼育をする際は必ず管理会社や大家さんに確認をとっておきましょう。

ペット可と記載がない賃貸はもちろんのこと、ペット可の物件であっても確認は必要です。

特定の動物の飼育のみ許可をしている、というケースが存在するからです。

無許可でこっそりと飼育をするのは、後々トラブルに発展する可能性があるので必ず許可をもらいましょう。

無許可が発覚した場合

無許可でペットの飼育をしていることが何かのきっかけで管理会社や大家さんに伝わった場合、違約金や原状回復費用の支払いを請求され、強制退去となる可能性があります。

契約書にどのような内容で記載されているかによって対応は異なりますが、こうした事態を回避するためにも、事前によく確認しておきましょう。

ペットの飼育が許可されていても相談はすべき

ペット可の物件であれば、どんな動物でも飼育可能というわけではありません。

特定の動物のみを許可しているケースも少なくないからです。

入居前から飼う予定の動物決めている場合は、飼育が可能かどうかを確認してください。

入居後に飼育を始める際は、必ず管理会社や大家さんへ事前に相談して許可をとりましょう。

鳴き声に気を付ける

チンチラは周囲へ威嚇や警戒をする際は、大きめの鳴き声を出すことがあります。

賃貸物件で飼育をする場合は、チンチラが周囲の音に敏感にならないよう工夫をして、警戒鳴きを減らす努力をしましょう。

外の音が聞こえやすい窓の近くや、人の気配がある玄関近くでの飼育は避けるのが無難です。

たとえチンチラを飼育する許可をとっているからといって、まったく配慮しなくても良いということにはなりません。

近隣住民への気遣いは忘れないようにしましょう。

チンチラの飼育で気を付けるポイント

部屋の中で眠るチンチラ

チンチラの飼育で気を付けたいポイントは以下の5つです。

  • ケージの設置場所
  • 温度と湿度の管理
  • 食事のバランス
  • 部屋んぽの事故
  • 毎日の掃除

上記5つのポイントを抑えていれば、チンチラを健康に飼育することができるはずです。

それぞれのポイントについて、詳しくみていきましょう。

ケージの設置場所

ケージの設置場所は、なるべく静かで温度変化の少ない場所が適しています。

チンチラが快適に過ごせるかどうかを左右する大事なポイントですので、以下のような場所は避けて飼育スペースを決めてください。

  • 空調の風が直接当たる場所
  • 窓の近く
  • 直射日光が当たる場所
  • ドアの近く
  • テレビの横など音が出る物の近く

温度変化の激しい窓周辺、直射日光、空調の風が当たる場所では体調を崩す恐れがあります。

人の出入りが多いドア付近や、音が出る物の近くもチンチラがリラックスできないので避けましょう。

ケージの設置場所は騒音が少ない静かな環境で、温度が一定であることが好ましいです。

適切な温度、湿度管理

チンチラが過ごしやすい室内の環境は、温度18℃~22℃ほど、湿度40%ほどだといわれています。

寒い地域で暮らしている小動物なので、夏の暑さには特に注意してください。

室温が25℃を超えると熱中症の危険性がグッと上がります。

特に猛暑の時期は、涼しさを保てるようにエアコンは常に稼働させておきましょう。

反対に冬の時期は、室温が15℃以下にならないように暖房器具で調整してください。

体温の低下は肺炎などの大きな病気につながってしまいます。

冬の寒さからチンチラを守るためには、ケージを毛布などで囲って断熱性を高めたり、ペット用のヒーターを使って暖をとれるスペースを作ってあげたりする方法がおすすめです。

チンチラの食事

チンチラの食事は主食が牧草で、その他の足りない栄養素を補うためにペレットも与えます。

食事のバランスは牧草が9割、ペレットが1割になるのが好ましいです。

牧草は食べられるだけ与えても問題ないので常にたっぷりと用意しておき、少なくなっていたらその都度補充します。

牧草を摂取することでチンチラの歯の健康が守られているため、空っぽになる瞬間がないように気を付けてください。

ペレットは1日1回~2回を目安に1日の必要量を与えます。

メーカーによって1日に与える量が異なるので確認しておきましょう。

種子や野菜、果物などのおやつは、少量をたまに与える程度なら健康に影響は少ないです。

肥満や偏食、病気を防ぐためにも、おやつの与えすぎには十分気を付けてください。

部屋んぽの際にかじられないように

部屋の中を散歩するチンチラ

チンチラには運動をさせることも大切なので、ケージの外で遊ぶ部屋んぽは欠かせません。

しかし、ケージの外にあるものはチンチラにとって興味を引くものばかり。

なんでもかじる習性があるため、家具や電気コードなど、近くにある物はとにかくガジガジしてしまいます。

誤飲や感電のリスクがあるので、かじられないような対策が必要です。

対策として、かじられる物がない部屋に移動するか、サークルで囲って部屋んぽの範囲を限定する方法がおすすめ。

安全に配慮して部屋んぽを楽しみましょう。

掃除の徹底で常に清潔に

掃除はチンチラが活動している時間に毎日行います。

不衛生にしていると雑菌が繁殖し、ニオイも気になるのでチンチラに大きなストレスを与えることに。

毎日行うのは排泄物の除去と汚れた床の拭き取り、トイレシーツや床材の交換です。

これに加えて定期的にケージ全体と回し車や足場の拭き取りが行えると衛生的に過ごせます。

掃除不足はチンチラが体調を崩す大きな原因となるので、毎日しっかりと行いましょう。

チンチラの飼育に必要なものとその値段

チンチラの飼育に必要なグッズと費用を表にまとめました。

飼育グッズに30,000円、チンチラ自体の価格を30,000円とすると、初期費用は最低でも60,000円かかることが予想されます。

グッズは機能性や素材で、チンチラはカラーによって金額の幅が大きいです。

飼育グッズの合計金額である30,000円は平均的ですが、チンチラの価格は30,000円~80,000円前後と差があります。

チンチラのお迎えを検討する際は、好みのカラーを調べておくと資金計画がたてやすくなるはずです。

飼育グッズ費用相場
チンチラ約30,000円~80,000円前後
ケージ10,000円~
エサ入れ約500円~
牧草入れ約1,000円~
給水ボトル1,000円前後
牧草約1,000円~
ペレット約1,000円~
トイレシーツ1,000円前後
寝床約2,000円~
砂浴び用の容器約2,000円~
砂浴び用の砂約500円~
運動できる足場約1,000円~
かじり木500円前後
回し車約5,000円~
ヒーター約2,000円~

まとめ

鳴き声が小さくニオイも少ないチンチラは、賃貸物件での飼育にぴったり。

さらにお世話のしやすさから、一人暮らしでも飼いやすい小動物です。

愛嬌たっぷりのチンチラが家族になれば、一人暮らしの寂しさも忘れてしまうはずです。

正しい飼育方法を身につけるのはもちろんのこと、賃貸の場合はあらかじめ飼育の許可をとってトラブルを未然に防ぎましょう。

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チンチラの飼育方法や注意点!一人暮らしや賃貸でもおすすめの理由とは?

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この記事を書いた人

小動物飼養販売管理士。
小動物専用SNS「すもあに」開発者。
自身もハムスターや小鳥、デグーにモモンガと多数の小動物を飼育。

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